TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)

2023年9月、自然関連リスク・機会の管理と開示のための「TNFDフレームワーク」の最終版v1.0が公表されました。TNFDは金融の流れをネイチャーポジティブな方向に向けることを目的としており、本フレームワークは、今後の自然関連の情報開示のメインストリームとなることが想定されます。

2023年9月、自然関連リスク・機会の管理と開示のための「TNFDフレームワーク」の最終版v1.0が公表され、今後の自然関連の情報開示のメインストリームとなることが想定されます。

(1)TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)とは

TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures:自然関連財務情報開示タスクフォース)は、2021年6月に、国連環境計画金融イニシアティブ(UNEP FI)、国連開発計画(UNDP)、世界自然保護基金(WWF)、環境NGOグローバルキャノピーの4団体により発足しました。

TNFDではTCFDと同様のフレームワークが採用されており、「ガバナンス」「戦略」「リスクと影響の管理」「指標・目標」の4つの柱から成る14の提言(開示推奨項目)で構成されています。企業は、自然関連リスクと機会を特定し、それらをどのように経営に反映させていくかを報告し、変化に基づき行動を起こすことが求められています。

TNFD開示推奨項目(4つの柱)

TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)-1

(2)LEAPアプローチ

企業がTNFDの14の提言(開示推奨項目)に対応するために、TNFDは「LEAP」という分析アプローチを提唱しています。LEAPはLocate(自社事業と自然の接点を発見する)、Evaluate(自然への依存と影響を診断する)、Assess(自然関連のリスクと機会を評価する)、Prepare(開示に向けた準備をする)の頭文字をとっており、それぞれのステップで手順に従うことでTNFD開示に対応できるようになっています。

LEAPアプローチ

TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)-2

執筆者

KPMGサステナブルバリューサービス・ジャパン
あずさ監査法人 サステナブルバリュー統轄事業部
KPMGあずさサステナビリティ

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