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      TISAX審査全体のプロセス(登録・審査・結果共有の流れ)を具体的に解説する。
      審査要求を受けた会社は、まず審査目的や範囲などの情報を収集し、TISAXへの参加、すなわち共有ポータル(ENXポータル)への登録を行う。自社の基本情報および審査情報を入力し、登録が承認されると、以後ポータル上でのやり取りに必要なIDや審査機関の情報が提供される。
      次の審査ステップは、自己評価と審査機関による審査から構成される。まず自己評価では、対象の評価シート(VDA-ISAカタログ)に記載されている、各項目の要求事項について、レベル0〜5の6段階から達成状況を選択し、その根拠となる説明を記載し証跡を添付する。評価シートで各項目のレベルを選択すると、自己評価結果が集計され、最終的に1つの総合結果が自動的に算出される。

      審査機関による審査では、審査員が自己評価結果のレビュー、証跡の閲覧、インタビューおよび現地調査によって、TISAXの適合基準に満たない項目を発⾒事項と判定する。「初回審査」で発⾒事項があった場合は、発⾒事項を是正後に「フォローアップ審査」の受審が必要となる。初回審査後、フォローアップ審査の前に、⾃社の是正計画がTISAXの基準を満たしているかを、「是正計画審査」で確認することも可能である。
      審査員が作成する報告書には、最終評価結果が適合または不適合と記載される。適合の条件は総合結果がレベル2.7以上かつ個別の要求事項に不適合がない場合であるが、初回審査からフォローアップ審査までを9ヵ⽉以内に完了しなければならないという、時間的な制約があることに留意が必要である。

      最後の報告では、審査員によるTISAXの共有ポータルへの報告書提出と、審査要求を受けた会社による審査結果の公開範囲の設定が実施され、必要な情報のみが審査の要求元に共有されることとなる。
      TISAX審査プロセスにおいては、まず自らが評価を実施する自己評価が特徴的であり、審査員にどの程度適切な自己評価結果を提⽰できるかが、スムーズな審査合格の鍵であると言える。

      TISAX審査のプロセス

      レベルステップ結果
      0事前準備・審査目的・審査範囲などの明確化

      1

      登録

      ・ENXポータル上でのメンバー登録

      2

      自己評価

      ・VDA-ISAに基づいた自己評価

      ・評価の根拠と証跡の収集

      3

      審査

      ・審査機関との調整

      ・初回審査・是正計画審査

      ・フォローアップ審査の実施

      ・審査報告書の発行

      4

      報告

      ・ENXポータル上での審査結果の公開

      ・認証ラベルの発行

      日刊自動車新聞 2019年6月6日掲載(一部加筆・修正しています)。この記事の掲載については、日刊自動車新聞社の許諾を得ています。無断での複写・転載は禁じます。

      執筆者

      KPMGコンサルティング
      シニアコンサルタント 瀬⼭ 久美⼦

      KPMGコンサルティング

      戦略策定、組織・人事マネジメント、デジタルトランスフォーメーション、ガバナンス、リスクマネジメントなどの専門知識と豊富な経験から、幅広いコンサルティングサービスを提供しています。

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