イントロダクション
KPMGコンサルティング株式会社(以下、当社)は、常に正しく行動することが信頼の構築につながることを認識しています。世の中が急激に変化し複雑化するなかで、この単純な原則こそが最も重要なのです。
私たちは、ファーム全体を通じて、個人およびプロフェッショナルとしてすべての行動に高度な基準を適用しています。倫理観と誠実性が私たちの根幹を成し、KPMGのすべての構成員が高品質なサービスを提供するという信頼を支えています。
すべての構成員が、同僚、クライアント、社会に対して負っている責任について、この倫理行動規範で概観します。私たちの価値観が、どのように高い志を呼び覚まし、すべての行動を導くのかについても説明します。また、当社の構成員として、個人および集団で働くことについて定義します。
倫理行動規範は、以下の人々を対象に作成されています。
-すべての構成員:常に当社の価値観に基づいて行動するために期待されること、および各人の責任について理解を深めます。
-リーダーおよびマネジメント:自身の責任と私たちの価値観を考慮した上で、意思決定をし、ロールモデルとなり、構成員への期待を定められるよう導きます。
-今後、構成員となる人
-規制当局、クライアント、サプライヤー、世間一般:私たちの組織の価値観を理解する上で役立ちます。
Our Values/私たちの価値観
正しいことを正しいやり方で行うために、私たちの行動の根幹には常にOur Values(私たちの価値観)があります。
この価値観が私たちの日々の行動を促し、意思決定を導き、品格を形成しています。さらに、強靭な文化の基礎も形成し、それによって、私たちは誠実に課題に対峙する準備を整えることができるとともに、公共の利益を守るという根源的な責任を見失うことは決してありません。また、私たちが世界中で社会に信頼を与え、変革に力を与える上で、この価値観が業務や模範的行動を通じて私たちを後押ししてくれます。
-誠実性(Integrity):誠実に行動する
誠実性とは、業務内外を問わず、私たちの言動(意思決定を含む)が正直、公正、かつ一貫していることを意味します。私たちは日々の行動に責任(説明責任を含む)を持ち、たとえプレッシャー下にある場合でも、いつ何時も高度な道徳・倫理基準を守ります。私たちは約束を守り、模範を示します。
-卓越性(Excellence):自己研鑽を重ね、高品質なサービスを提供し続ける
卓越性とは、高度な専門基準に準拠して高品質なサービスを確実に提供し続けることを意味します。私たちは、好奇心を持ち続け、各人が学びに対する責任を持つことで、これを実現します。私たちは、データや洞察を通じて業務の向上を常に模索し、新たな課題やフィードバックを受け入れます。なぜなら、それが私たちの成長と発展につながるからです。
-勇敢さ(Courage):正しいことを追求し、新たな価値創造に果敢に挑む
勇敢さとは、新しい考えを受け入れ、自身の知識と経験の限界に正直であることです。それは、目の前で起きている事象に対して専門的な見地から疑いの目を向け、疑問に思ったことを問うことです。私たちは誤りだと思うことに遭遇したら通報し、また、通報する勇敢な人をサポートします。勇敢さとは心地よい領域から一歩踏み出す度胸のことです。
-協働(Together):互いに尊重しあい、多様性を強みに変える
チームや組織の内外を問わず、いかなる人と協働する際でも私たちは最善を尽くします。他者との協働は重要です。なぜなら、協働によって意見が形成され創造が掻き立てられることを私たちは認識しているからです。私たちの組織には、さまざまなバックグラウンド、スキル、考え方、人生経験を有する構成員がおり、私たちはさまざまな声に耳を傾けます。私たちは他者に配慮し、すべての構成員が帰属意識を持てるインクルーシブ(包摂的)な環境の整備に努めます。
-より良い社会を目指す(For Better):未来を見据え、社会の発展に寄与する
より良い社会を目指すとは、日々の選択においても長期的な視点を持つことです。なぜなら、私たちは当社をより強固な組織にしていくことを望んでいるからです。私たちは、資本市場とビジネス社会で信頼を構築するという私たちの役割の重要性を忘れることはありません。私たちは、地域社会と社会全体にとって持続可能で前向きな変化を生み出し、より良い社会の構築に努めます。
Our Values(私たちの価値観)が常に私たちの行動の基礎となります。
私たちのコミットメント
当社とその構成員は、常に私たちの価値観に沿って行動し、法令に準拠して倫理的かつ公益的に行動することを旨とします。そのため、私たちの価値観はすべてのコミットメントに反映されます。
法令、規則、専門基準、品質基準を遵守することはもとより、私たちのコミットメントは、クライアント、同僚、社会全体に対する広義の義務を果たすことに止まりません。
組織としてのコミットメント
法令・規則・基準の遵守
-適用されるすべての法令、規則および専門基準を遵守します。
適切なクライアント・第三者との取引
-取引を検討しているクライアントや第三者(政府関係機関を含む)を慎重に評価します。彼らの誠実性や事業環境についても評価します。
-私たちの価値観を反映した倫理基準に反するクライアントや第三者とは取引を行いません。
品質の重視
-当社の手法や手順を用いて、専門基準に準拠した高品質のサービスを提供します。
-私たちの基準で高品質とみなす業務を提供できる場合にのみ業務を受嘱します。
-困難な状況に正しい方法で対処します。具体的には、職業倫理と豊富な経験を有する人と協力して正しい結論を導きます。
-当社のブランドと評判を守り高める努力を怠りません。
客観性と独立性の堅持
-クライアントおよびエンゲージメントの受嘱並びに継続を判断する際を含め、いかなる時でも客観性を堅持し、偏見、利益相反または不当な事象によって、プロフェッショナルとしての判断や業務上の判断を変えることはありません。
-法令、規制、基準の文面のみでなくその精神に従い、私たちの役割に対する世間の認識を理解した上で、KPMGネットワーク・ファームの一員として、監査人と同等の独立性を堅持します。
-利益相反の可能性があるエンゲージメントについては、受嘱前に利益相反を特定し解決します。私たちは贈答・接待規程を厳格に定めており、関連法規制と同等またはそれ以上に厳しい内容にしています。
不法行為および非倫理的行為の禁止
-当社内および取引先(クライアント、サプライヤー、公務員)における不法行為、非倫理的行為および人権侵害を一切許しません。
-汚職や不正に関与せず、いかなる組織によるいかなる汚職および不正も一切許しません。
情報保護
-クライアントの機密情報を保護し、業務上の適切な目的以外では使用しません。
-機密情報の使用に際しては透明性を確保します。
-個人のプライバシーと個人データの秘匿性を尊重し、取得目的以外の用途で個人情報を使用しません。
-インサイダー取引を目的として情報を使用することを禁止します。
-資産とリソースを安全に管理し、業務上の適切な目的以外では使用しません。
-当社、クライアント、競合他社および第三者の知的財産を尊重します。
公正な競争
-当社のサービスを実直に提案し、公正な競争を行います。
-自由競争市場の目的を明確に支持します。
すべての人が活躍できるインクルーシブな環境の整備
-平等を旨とし、人種、民族、性別、性自認(ジェンダー・アイデンティティ)、性的指向、障がい、年齢、婚姻状況、信仰にかかわらず差別のない文化を構築します。
-セクシャル・ハラスメントなどのハラスメントのない職場環境を提供します。
-すべての人に対して敬意と尊厳をもって接します。
-多様性を重んじ賞賛し、インクルーシブな環境を構築します。
稀有な人材の育成
-ワークライフバランスを重んじます。
-安全かつ快適な職場環境を提供します。
-適正かつ公正な報酬を確保します。
-構成員が潜在能力を最大限に発揮できるように、専門性の向上へ向けた人材育成に投資を行います。
-構成員に対して、報復を恐れずに倫理的課題や専門的課題を提起することを求めます。
-客観的、倫理的、専門的な人材を育成します。
責任ある企業市民
-責任ある企業市民として行動し、気候変動、サステナビリティー、国際社会の発展に係る国際的な取り組みに積極的に貢献します。
-国連グローバル・コンパクトの10原則を遵守します。
-良き企業市民としての活動を奨励します。
-国際資本市場において、職業的専門家としての役割を強化し、信頼を構築します。
-市場経済の機能向上に貢献します。
-環境負荷を抑えます。
-他企業、政府および慈善団体と協力してコミュニティーを強化します。
社会的信頼の構築
-社会的信頼は、広義の外部ステークホルダー、すなわち、規制当局、投資家、クライアント、地域社会、市民社会の代弁者との関わりの中で構築されます。彼らとの議論は時として労力を要しますが、彼らは、当社がビジネス環境や社会の期待の変化にどのように対応し、成長を続けていくか、ということに対して異なる視点や新たな考え方をもたらしてくれます。
-私たちは、当社のプロフェッショナルの働き方が、業務自体と同様に重要であることを認識しています。常に品質を重視し、社会的信頼に対する責任を旨として、日々正しいことを正しいやり方で行う必要があります。
-正しい法人風土を構築することも重要です。日々、社会的信頼を得るために、リーダーまたはプロフェッショナルとしてのコミットメントを強化し続けていくことが重要です。
私たちの責任
個人の責任
役職に関わらず、構成員には以下の行動が求められます。
-自身および自身の業務に適用される法令、規則、専門基準および当社のポリシーを常に把握する
必要に応じて、研修、通達、当社のリソースから常に学ぶことを忘れないようにしましょう。
-目標達成のプレッシャーや不適切な行動に対して毅然とした態度で臨む
私たちの価値観に反する行動をとってはいけません。周囲と異なる意見や周囲に歓迎されない意見も恐れず発信しましょう。
-個人的な行動も倫理行動規範に準拠して行う
-正しくないと思われることに遭遇したら、恐れずに声を上げる
構成員は、私たちの価値観に反する行動に遭遇した場合、通報する責任を負っています。詳細は、次のページの「相談先」を参照ください。
-疑わしい場合は相談する
すべてを理解している必要はありません。あなた自身または他者による誤りが疑われる場合は、相談しましょう。
リーダーの責任
当社のリーダー(パートナーやチームの責任者)には以下の行動が求められます。
-自ら範を示して行動する
自らの行動を通じて、誠実性と、私たちの価値観および倫理行動規範の原則に沿った行動が何たるかを示しましょう。常に正しく行動しましょう。
-チームをサポートする
あなたの部下が倫理行動規範を理解し、私たちの価値観を遵守するために必要なリソースにアクセスできるようにしましょう。
-チームを成長させる
明確で測定可能かつ難しい目標を掲げ、倫理的行動と高度なクライアントサービスを推進しましょう。
-規範となる基準を堅持する
私たちの価値観と基準を部下に常に遵守させるとともに、倫理行動規範の遵守を推進しましょう。
-判断する
部下の疑問や不安に対して、誠意をもって思慮深くかつ慎重に対応しましょう。
-説明責任を負う
自身や部下の行動に誤りがあった場合に説明責任を果たせるよう準備しておかなければなりません。
ジレンマの対処
私たちの行動、すなわち、何が適切か、何が正しいか、何が広義の公益になるかを個人として認識していることが、当社の業務の過程で生じるさまざまな事象への対応につながります。こうした行動は、適用される法令、規則、基準、当社のポリシーに明確に準拠していなければなりません。それと同時に、私たちの価値観やコミットメントをはじめ、広義の倫理的思考を反映していなければなりません。
これは、個人、チーム、ファーム全体としての行動すべてについて言えることです。
日々のジレンマや困難な判断、事象に対処する上で、以下の倫理行動に関するチェックリストが役立つでしょう。
下記の項目について、自身に問いかけてみてください。
-当社の価値観、倫理基準、専門基準に合致して行動していますか?
-当社のポリシー、法令、規則に準拠して行動していますか?
-あなたの決断は正しい行動を反映していますか?
-あなたの決断は、職業的専門家としての責任ある判断に基づいていますか?
-客観的な判断ができますか?または、誰かに相談すべきですか?
-決断について相談しないことが結果として誤っていたとみなされる可能性はありますか?
-あなたの決断が公になった際に、当社の評判やブランドを侵害しないと自信をもって言えますか?
-あなたの同僚やクライアントは、法令、規則、倫理基準、当社のポリシー(同僚の場合)に準拠して行動していますか?
もし、1つでも「いいえ」があった場合や、自分で判断が出来ない場合には、しかるべき相手に相談してください。以下のような場合も同様です。
-適用されるポリシー、法令、規制、専門基準が複雑で、その解釈について自信が持てない。
-意見の相違があり、とるべき行動に自信が持てない。
-行動すること(不作為の場合も含め)が自分にとって不快である。
-状況が複雑または高リスクである。
相談先
いつでも助けや相談を求めることができます。1人で複雑な状況に対処する必要はありません。
相談先はたくさんありますので、状況に応じて最適だと思う相談先を選びましょう。
相談先の例は以下の通りです。
-上司、パフォーマンスマネージャー
-エンゲージメントパートナー
-リスクマネジメントパートナー
-人事部門、法務部門等の専門部署
誰かに話すことに抵抗がある場合は、以下の相談先もあります。
-内部/外部通報窓口
-KPMGインターナショナルホットライン
倫理行動規範の遵守
当社のすべての構成員は、倫理行動規範を遵守するとともに、その遵守状況を確認しなければなりません。
各々の地域で直面する課題が何であれ、倫理行動規範に立ち返ることであるべき行動を思い起こすことができます。そのため、当社のすべての構成員は倫理行動規範関連研修を定期的に受講しなければならず、また、倫理行動規範に反する行動をした場合は説明責任を問われます。
通報
不快に思うことを目撃したら、勇気をもって行動し通報してください。具体的には、同僚が不適切な行動をしている場合や倫理行動規範に違反している場合などが含まれます。
当社のすべての構成員は、不法行為の可能性がある行動や、私たちの価値観、当社のポリシー、法令、規則、専門基準に反している可能性のある行動を報告する責任と義務があります。
当社は、倫理行動規範および倫理行動規範に関連するポリシー、手続きの違反を確認した場合、必要な措置を講じます。
これには、同僚、クライアントおよびその関係者、サプライヤー、委託業者およびその関係者が、不法または非倫理的な行為をしている、または、そういった行為をしようとしていることを発見した場合または疑う場合も含みます。
事の大小や誰が関与しているかは重要ではありません。
誠意をもって報告した個人は、報告事項が最終的に立証されるか否かにかかわらず、損失を被ることはありません。すべての当社の構成員は、誠意と勇気をもって通報した個人への報復行為を禁じられています。報復行為は深刻な倫理行動規範違反であり、いかなる報復行為も処罰の対象となります。
Global Code of Conductについて
この倫理行動規範は、KPMGインターナショナルが定めるGlobal Code of Conductに基づき制定されています。くわしくは こちらからご確認いただけます(英語サイト)。