サステナビリティ経営の実現に向けて、企業は社会価値創出の取組み・可視化を重要視するようになっており、スポーツチームに対するパートナー企業等からの期待も変容しています。
KPMGは、スポーツチームがこうした時流の変化に対応し、パートナーの期待に応えるための「社会価値共創活動の推進」を支援します。
スポーツチームが社会価値共創活動を行う必要性
サステナビリティ経営の実現に向けて、財務価値だけでなく、非財務価値の可視化に取り組む企業が増えています。そうした企業の方針の変化に伴い、パートナー企業等からのスポーツチームに対する期待も変容してきています。
近年では、パートナー企業になる目的の多くが、従来の「支援型(チームの理念に共感した純粋な支援)」や「ブランディング型(スタジアムやホームページなどでの広告等、スポーツチームの発信力・影響力に基づく自社のブランディング・認知向上)」から、「課題解決型(スポーツチームの持つネットワークを活用したビジネス機会の創出や経営課題の解決)」に遷移しています。そのため、スポーツチームにはパートナー企業のニーズを満たし関係を強化するための対応が求められています。
KPMGは、こうした時流の変化に対応するための「社会価値共創活動の推進」を支援します。
社会価値創出に向けたKPMGの3つのソリューション
社会価値共創活動の推進に向けたアプローチとして、KPMGは企画・定量化・実行を支援するためのソリューションを提供しています。ミッション・ビジョンの発信とステークホルダーとの対話を支援するストーリーブック、社会価値算定のナレッジをキットのように選択可能なインパクトマップ、共創の場としての価値共創プラットフォームの活用により、スポーツチームのシームレスな社会価値創出の実現を後押しします。
(1)ストーリーブック(価値創造ストーリー)
ストーリーブックとは、ありたい姿とそこに至る道程を端的に明示したものです。“各種ステークホルダーの想い”と“社会的・経済的に提供・享受する価値”を最適なバランスで整合させたストーリーを作成することで、既存・新規の社会価値共創のパートナーの共感・賛同を得ることにつながり、関係性の構築に寄与します。
地域共創型プラットフォームとは
パートナー企業がいつでもアクセスして、出会い、企画や情報を得られるデジタルプラットフォームであり、下記の5つの機能があります。
(1)集まる・つながる (2)情報を集める (3)コンテンツを生む・実施する (4)惹きつける (5)価値を測定する |
社会価値創出は1つのパートナー企業のみで対応するには限界があるため、同じ課題意識を持った多様なステークホルダーが集まることで、学び、連携し、共創を促すための仕掛けとして、“地域共創型プラットフォーム”が機能します。
地域共創型プラットフォームの必要性
ストーリーブックの作成により、パートナー企業の課題解決型ニーズに対応する必要性をスポーツチーム内外で共有して共感を得た後に、地域共創型プラットフォームにて、イベント・施策の効率的な具現化を進めることで、継続的な社会価値創出を可能にします。ただ、多くのスポーツチームが、「取組み価値を測定できない、運営のリソース不足、継続的にコンテンツ生成ができない」といった課題を抱えており、企業の課題解決型ニーズに対応できていません。
KPMGは、スポーツチームが抱える課題を解決するソリューションとして、地域共創型プラットフォーム((2)インパクトマップ・(3)価値共創プラットフォーム)の活用が効果的であると考えます。
(2)インパクトマップ(A:取組み価値の定量化)
KPMGの社会価値算定ノウハウの特徴、レポートの活用イメージ
コンテンツ実施前にどの程度の社会価値を創出できるか、蓋然性の見極め(予算獲得に活用等)を実施します。さらには、アクションを実施して終わるのではなく、コンテンツホルダーはその活動が生み出した価値・参加者の行動変容について、KPMGのインパクトマップ(社会価値可視化ノウハウ)を活用してレポートを作成することが可能です。
これはあらゆる社会課題を網羅しているだけでなく、貨幣価値換算ができるため説得力のある発信につながります。また、さまざまなテンプレートにより、用途に合わせて効果的なレポートの作成が可能となり、連携対象(リーグ・連盟・企業・行政)に合わせて活用することができます。
貨幣価値換算の流れ
SDGs 17の目標に紐づく169のターゲットから、日本での対象になる課題に絞り込みます。そして構造化・グルーピングを行い、計92個の課題領域を社会課題の全量と定義したうえで、それぞれにロジックモデルを作成しています(ロジックモデルテンプレート)。また、ロジックモデルに貨幣換算可能な施策(イベントの実施により生じるアウトカム)と計算ロジックを設定しています。そのため、解決したい課題領域の特定、実行したい施策の選定を行った後に、計算に必要な情報(参加者人数、アンケート情報等)を挿入することにより、社会価値を貨幣換算することが可能です。
(3)価値共創プラットフォーム(B:デジタルの活用による効率化/C:共創による多種多様なコンテンツ生成)
価値共創プラットフォームにより、スポーツチームの課題として挙げた「慢性的なリソース不足」と「コンテンツの枯渇感」を解決することができます。企画考案から実施までの推進プロセスにおいて、アクティベーションコストを半減でき、結果として、多種多様な企画の実施、収益の増加につながります。
【価値共創プラットフォームの提供機能:共創による多種多様なコンテンツ生成】
企画のアイデアメニューデータ | 世の中の事例や他社実績、これまでの自チーム実績をデータとして蓄積し、閲覧可能となっているため、アイデア創発の種にすることができる。 (現時点ではデータ蓄積フェーズ) |
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企画創発のサポートツール | 企画書のテンプレート、他パートナー企業とのコミュニケーション機能、企画創発のためのプロジェクト管理機能など、ゼロベースで企画の検討から実施まで可能なサポートツールにより、誰でも簡単に企画を組成できる。 |
自動マッチング(将来的) | 将来的には、AIの導入により各社のサステナビリティレポートや注力領域から紐解いた企画の提案を行う。また相性の良いパートナー企業との自動マッチングを行うことで、企画組成に係るリソースの省力化を予定している。 |