重要課題特定支援

クライアントの想定するステークホルダーを明確にし、様々な観点から、重要な課題に関する分析と評価を支援します。

クライアントの想定するステークホルダーを明確にし、様々な観点から、重要な課題に関する分析と評価を支援します。

近年、企業のパフォーマンスを評価、判断するための情報として非財務情報の重要性が増しています。従来、企業の財務情報にフォーカスしていた投資家も、企業の長期的な企業価値の維持力や成長性を評価するための情報として、企業の気候変動リスクへの対応やサプライチェーンマネジメントなどの非財務情報に目を向けています。

企業が直面しうる環境、社会、経済面のサステナビリティ課題は多岐にわたりますが、非財務情報開示においては、想定するステークホルダーの意思決定にとっての有用性の観点から重要な情報に焦点を絞って報告することが重要です。あらゆる課題について濃淡を付けずに報告すれば、キーメッセージが埋もれ、報告書の明瞭性が損なわれてしまうからです。

このような考え方は、2006年にGRIの「G3ガイドライン」が公表されてから広く採用されるようになり、「報告組織が経済、環境、社会に与える影響の程度」と「ステークホルダーの評価や意思決定に対して与える影響の程度」の2つの観点から重要性を評価し、「マテリアリティ・マトリックス」で重要課題を示すというやり方がしばらくの間は一般的なやり方でした。しかし、その後、IIRC、SASB、CDSBなどの組織が、GRIとは異なる、より投資家目線の重要性の定義を提示するようになってきてから、重要性の定義は一様ではなくなってきています(例えば、IIRCによる重要な情報の定義は、「組織の短、中、長期の価値創造能力に実質的な影響を与える事象に関する情報」というものです)。

どのような重要性の定義を採用するにしても、企業には、自社を取り巻くさまざまな課題について、想定するステークホルダーの意思決定にとって有用かどうかを考慮に入れながら重要性を判断し、重要だと考える背景や理由、重要な課題についてのマネジメントアプローチ、目標および実績についてステークホルダーに説明していくことが求められていると言えます。

KPMGあずさサステナビリティによる重要課題の特定支援

IIRCの統合報告フレームワークやGRIスタンダードは、重要な課題を特定するための一定の指針を提示していますが、詳細な特定方法は報告組織に委ねられています。つまり、報告組織自らが重要な課題の特定方法を設計することが求められています。

KPMGあずさサステナビリティは、クライアントの想定するステークホルダーを明確にしたうえで、事業やバリューチェーンの特性の検討、業種特有のサステナビリティ課題の調査、組織内の複数部署へのインタビュー、ワークショップの結果等に基づいて、重要な課題に関する分析と評価を支援します。また、重要な課題の特定に際し、ご要望に応じて社外ステークホルダーへのインタビューやアンケート等、効果的なステークホルダーコミュニケーションの実施についても支援します。

重要課題の特定の標準的なステップ

事前調査

  • 想定するステークホルダーの明確化
  • 事業やバリューチェーンの特性の検討
  • 業種特有のサステナビリティ課題の調査

 

重要性の評価

  • 重要性の評価方法の検討
  • 重要性を評価するための情報の収集(社内インタビューを含む)
  • 重要性の評価

評価結果の検証

  • ワークショップ等を通じた、重要性の評価結果についての最終的な検証

重要課題の決定

  • 重要な課題の決定プロセスと結果の整理
  • 決定された重要な課題とGRIスタンダードのトピックとの関連付け(GRIスタンダードに準拠する場合)

KPMGあずさサステナビリティによる支援の特長

重要課題の特定は機械的なプロセスでは特定できず、それぞれのステップでさまざまな判断が必要です。KPMGあずさサステナビリティは、GRI、IIRC、SASB、CDSBなどの組織による重要性の定義に関する深い理解や、サステナビリティ情報開示支援、CSR経営高度化支援の実績に裏付けられた豊富な知見を踏まえ、実務的な支援を提供します。

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