環境・安全コンプライアンス調査
国内外の幅広い業種における経験をもとに、KPMGのグローバルネットワークを利用して状況に応じた調査を効率的に支援します。
国内外の幅広い業種における経験をもとに、KPMGのグローバルネットワークを利用して状況に応じた調査を効率的に支援します。
環境および安全衛生に関連する法令の遵守は企業活動の基礎となるものであり、遵守がされていない場合、会社や企業グループ全体に対する評判だけでなく、地域住民や従業員に直接影響を与えることにつながりかねません。
例えば大気汚染防止法の排出基準違反や水質汚濁防止法の排水基準違反などの基準違反は、地域住民の健康等に直接の影響を与えかねないことから、それが起こってしまった場合、基準違反に対する直罰、改善命令、製造設備や排水処理施設等の使用の一時停止命令といった措置が行政によって課せられることがあります。
また、必要な有資格者が選任・配置されていない、有害な薬品を取り扱う作業場所に局所排気装置などの有効な設備・対策が施されていないなどの安全衛生関連の法令違反は、罰則が適用される可能性があるだけでなく、組織として守るべき従業員の命や健康が損なわれ、当人だけではなくその家族にも大きな影響を与えることにつながりかねません。
環境関連の法令・条例等については ISO14001に基づく環境マネジメントシステムのなかで、安全衛生関連の法令・条例等については ISO45001や OHSAS18001などに基づく労働安全マネジメントシステムのなかで、それぞれ遵守評価を行っている組織は少なくありません。加えて、本社や親会社の環境安全部等による定期的な内部監査を通じて環境や安全衛生に関連する法令の遵守状況を評価している場合もあるでしょう。
しかし、環境関連の法令は幅広く、複雑で、解釈が難しい条項も含まれ、さらには条例や公害防止協定などが重層的に関連してくるため、適用される要求事項に対する認識の漏れや誤り、遵守評価の不徹底が生じやすいと言えます。また、限られた時間内で行われる内部監査では、網羅的に、かつ深い部分までのチェック(例えば、連続測定チャート紙に基づく排出基準の遵守状況のチェック)を行うことは容易ではありません。安全衛生の場合も同様に範囲が幅広く、環境関連の法令とは異なる複雑さ(省令が多岐にわたるなど)があり、内部監査で網羅的に法令・条例の遵守状況を評価することは難しいものです。さまざまなチェックから抜け落ちてしまい、発見されないままになっている法令・条例等の違反が、結果的に重大な事由を招くこともあります。
環境・安全衛生コンプライアンス調査において一般的に調査対象となる法律(例)
環境 | 安全衛生 | ||
---|---|---|---|
大気汚染防止法 | 水質汚濁防止法 | 労働安全衛生法 | 消防法 |
下水道法 | 浄化槽法 | 高圧ガス保安法 | 毒劇物取締法 |
土壌汚染対策法 | 騒音規制法 |
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振動規制法 | 悪臭防止法 | ||
廃棄物処理法 | ダイオキシン類特別措置法 | ||
PCB廃棄物特別措置法 |
※実際の環境・安全衛生コンプライアンス調査では、法律に関連する政省令、都道府県または市町村条例、協定も含めて遵守状況をチェックします。
支援内容
KPMGあずさサステナビリティは、まず、調査対象とすべき環境・安全衛生関連の法令・条例等を合意の上、それらの法令・条例等が確実に遵守されているかどうかについて、工場・事業所への現地調査を通じてチェックします。この過程では、法令・条例等が結果として遵守されているかどうかだけではなく、法令・条例等を確実に遵守するための仕組みが構築されており、適切に運用されているかどうかという視点からも検討し、KPMGあずさサステナビリティの豊富な経験を踏まえ、継続的改善に資する助言を提供します。
環境・安全衛生コンプライアンス調査のステップ
調査対象範囲の合意
- 調査対象範囲(対象とする工場等、分野・法令等)について合意します。
共通チェックリストの作成
- 適用される法令・条例等を具体的なチェック項目に落とし込み、環境・安全衛生コンプライアンス調査のための共通(基本)チェックリストを作成します。
書類確認、計画策定、条例等調査
- 調査対象の工場等に関する資料(組織図、敷地図、主要製品の製造フロー図など)をレビューし、保有設備や適用法令、規制値等の概要を把握します。
- 調査計画を策定します。
- 調査対象の工場等に適用される条例を調査し、共通チェックリストを工場等ごとにカスタマイズします。
現地調査
- 工場等における現地調査を実施します。
- 作成した調査計画およびチェックリストに基づき、サイトツアー、ヒアリングおよび文書等の閲覧により、コンプライアンスの仕組みと法令等の遵守状況を評価します。
事後調査・個別報告書の作成
- 調査当日に確認が完了しなかった事項があれば事後調査を実施します。
- 調査先ごとの個別報告書を作成します。
最終報告書作成・報告
- 個別報告書とは別に全体の業務に関する最終報告書(統括報告書)を作成・提出します。
KPMGあずさサステナビリティによる支援の特長
KPMGあずさサステナビリティには、国内の大手製造業を中心とした環境・安全衛生コンプライアンス調査の実績があります。鉄鋼業、非鉄金属製造業、食品・飲料製品製造業、医薬品製造業、輸送用機器製造業、鉄道輸送事業などを含む幅広い業種における経験を有しています。海外子会社の環境コンプライアンス調査についても実績を有しており、KPMGのグローバルネットワークを利用して現地の状況に応じた調査を効率的に支援します。