会計システムに求められる機能と役割(2)

経理財務部門が企業の経営層の意思決定サポートを効果的に発揮するための基礎となる会計情報をどのように集約・集計すべきか、経理財務業務の在り方、およびITシステム利活用のポイントを含め説明していきます。

経理財務部門が企業の経営層の意思決定サポートを効果的に発揮するための基礎となる会計情報をどのように集約・集計すべきか、経理財務業務の在り方、ITシステム利活用のポイントを含め説明。

会計システムは、社内の情報網、システム網をつなぐ「ハブ」として、どのような機能が必要、あるいは重要 になるのでしょうか。ここでは特に重要となる機能について触れておきます(図1)。

図1 ハブシステムとしての重要な機能

会計システムに求められる機能と役割(2)-1

まず、データを収集、蓄積するにあたって十分な伝票項目(収容設備)を有していることが不可欠です。会計システムの後方には、経営管理を含め、会計データをさまざまな切り口に基づいて集計するニーズが存在します。そのようなニーズへ十分に対応できる会計伝票のデータモデルを設計することが重要です。

加えて、前方業務、後方業務との間で往来するデータのインプット(到着)、アウトプット(出発)の円滑なコントロールも、「ハブ」としての会計システムの重要な機能で、インターフェースの使いやすさも重視すべき点です。

また、会計システム内の会計データの信頼性を担保するための方法・手段(保安点検)も重要です。会計データの信頼性が保たれない場合は経営管理など後続の業務へ不正確な情報を連携するおそれがあります。

「ハブ」としての会計システムにとって、特に重要となる機能は以上の通りですが、次回、伝票項目(収容設備)に焦点を当てて解説していきます。

執筆者

あずさ監査法人
Digital Innovation本部
経理DXチーム

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