会計方針の開示、なんとかならない?
IFRSのヒント - 財務諸表の「会計方針」の注記って、「マンネリだなあ」とか「どうでもいいことばかり書いてあって本当に大事なポイントがどこか分からない」と感じることはありませんか?
財務諸表の「会計方針」の注記って、「マンネリだなあ」とか「どうでもいいことばかり書いてあって本当に大事なポイントがどこか分からない」と感じることはありませんか?
Article Posted date
02 October 2019
財務諸表を読む側(財務諸表の利用者)も書く側(企業)もその有用性に疑問を持つことがあったとしても、過去の経緯を踏まえて記載されてきた会計方針の開示。
そこにメスを入れるべく、国際会計基準審議会(IASB)が動きました。
どのような会計方針の記載が重要なのかを判断するためのガイダンスを提供する※公開草案を公表したのです。
この公開草案のポイントはズバリ、「重要性のない会計方針を開示しない代わりに、投資家が望む企業固有の情報の開示を促進する」こと!
特に以下の改訂提案に注目です。
- 「重要性のない取引その他の事象又は状況に関連する会計方針は、それ自体に重要性がないため開示する必要はない」旨を明確化
- 会計方針が財務諸表にとって重要性があると考えられる可能性が高い場合を列挙
- 「企業がIFRS基準の規定を自社の状況にどのように適用したかに焦点を当てた会計方針に関する情報は、財務諸表の利用者に有用な企業特有の情報を提供する」旨を明確化
- 会計方針の開示について意思決定する際に重要性の概念がどのように適用されるかを説明するために、2つの設例を追加
財務諸表利用者に有用な情報を提供する会計方針の開示に向けて、基準の改訂が最終決定されるまで目が離せませんね!
もう少し詳しく知りたい方は、あずさ監査法人発行のポイント解説速報をご覧ください。
※公開草案「会計方針の開示(IAS第1号及びIFRS実務記述書第2号の改訂案)」(IASBのプレスリリース)(ASBJによる和訳)
執筆者
有限責任 あずさ監査法人
会計プラクティス部