KPMGの2019年度グローバル総収入について
KPMGインターナショナルは2019年9月30日終了の事業年度において、総収入が297.5億米ドルに達したことを発表しました。
KPMGインターナショナルは2019年9月30日終了の事業年度において、総収入が297.5億米ドルに達したことを発表しました。
- 2019年度の業務収入は、2018年度の289.6億米ドルから増加し、過去最高の297.5億米ドルを達成。
- 全ての地域において、堅調な業績が増収を牽引した。特に、アジア太平洋地域は最も高い9.3%の増収率を実現。アメリカは6.6%、ヨーロッパ、中東、アフリカおよびインド(EMA)は4.7%の増収。
- KPMGの3つの分野の中でも、アドバイザリーは、取引関連サービスおよびデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation:DX)の力強い成長に支えられ、7.9%の増収、総収入の増収額に占める割合が最大。
- 監査は3.7%の増収、税務および法務サービスは7.8%の増収。
- KPMGの5つの業種のそれぞれにおいて増収。金融サービスは3.9%、製造は4.5%、消費財・小売市場は4.5%の増収、さらに情報・通信・メディアは8.1%の増収、ならびに官公庁・ヘルスケアは10.8%の増収。
- 147の国と地域に及ぶ全従業員数は219,000人を超える見通し。
- KPMGは引き続き包括的で多様性のある文化を育むことを重視。ダイバーシティを進め、管理職における女性の割合はパートナーおよびディレクターの割合が25%に増加。また、新たに昇進および採用されたパートナーの30%以上は女性。
- KPMGの構成員は、過去1年間で約55万時間のボランティア活動を実施。
KPMGインターナショナル チェアマンのビル・トーマスは、次のように述べています。
「中期戦略の一環として、2019年は重要な投資を行うことに注力しているため、重要な移行期にKPMGが力強い成長を達成できたことをうれしく思います。品質と信頼に継続的に注力することに加え、今後5年間で50億米ドルをテクノロジー、人材、イノベーション、人材に投資することで、プロフェッショナル・サービスにおけるDXのリーダーシップの地位も強化しています。KPMG自身のDXを加速させることで、クライアントのDXを強く推進していきます」
KPMGアジア太平洋地域およびKPMG中国の共同チェアマンであるホンソン・トーは、次のように述べています。
「アジア太平洋地域はKPMGの中でも最も早い成長を続け、アドバイザリー分野において14.1%の成長を遂げました。監査は2.14億米ドル、税務および法務サービスは0.87億米ドル、アドバイザリーは2.13億米ドルを達成しています。信頼と成長の戦略の一つとして、KPMGアジア太平洋地域は昨年、2023年までに規模を2倍にすると発表しました。アジア太平洋地域は、イノベーション創発を目的とする先進的拠点のIgnition CenterおよびCenter Of Excellenceを通じたクライアントとの協働やアライアンスを構築し、よりクライアントに寄り添った支援を提供していきます」
サービスラインにおける成長:監査、税務、アドバイザリー
監査
監査部門の総収入は111.8億米ドルであり、3.7%増の成長を遂げました。
KPMGのメンバーファームは、技術革新に投資することで、品質のさらなる向上に取り組んでいます。2019年は、クラウドベースの監査のプラットフォームであり強力なデータ分析機能を持つKPMG Claraへの継続的な投資を実施しています。KPMG Claraを導入することで、KPMGのプロフェッショナルが監査を行う際に、顧客とクラウド上でリアルタイムにやり取りしながら作業できるようになります。KPMG Claraはこれまでに100を超える国と地域で展開されています。
KPMGのメンバーファーム全体として、持続的に品質と一貫性の向上を進めています。各国の規制当局およびステークホルダーが期待する品質を達成するために、グローバルで集中化を促進しています。
KPMGインターナショナルのグローバル監査統括責任者であるビル・オマラは次のように述べています。「私たちは組織として、競争の激しいグローバルな監査市場で監査の品質を向上させるために、前例のない投資を行っています。ステークホルダーに価値を提供し、信頼を構築するために、優秀な人材と次世代のテクノロジーを連携させることを優先事項としています」
税務および法務サービス
税務および法務サービスの分野の収入は、税務コンプライアンスサービスの強い需要が牽引したことで、7.8%増加し(2018年度は6.3%の増収)、66.2億米ドルとなりました。法務サービスの力強い成長はKPMG全体の業務範囲の継続的な拡大によって支えられています。
新しいテクノロジーを導入し、強化されたサービスを提供することにより、KPMGは税務および法務のリーダーがコンプライアンス上の義務を果たすだけでなく、テクノロジー、変革およびコンプライアンス機能を組み合わせたKPMGの独自の枠組みであるTax Reimaginedを通じて、部門を変革して新たな働き方を確立できるように支援しています。
KPMGインターナショナルの税務および法務の統括責任者であるジェーン・マコーミックは次のように述べています。「企業が前例のない規制変更および困難な地政学的変化、ならびにデジタル化の影響と税務および法務活動に対する世間の関心の高まりに直面するにつれて、総合的な税務および法務サービス戦略が重要となっています」
アドバイザリー
最も増収幅の大きかったアドバイザリー部門の収入は、戦略、ディール関連サービス、デジタル変革ソリューションに対する高い需要が牽引し、7.9%増加して119.5億米ドルになりました。KPMGインターナショナルのグローバルアドバイザリー統括責任者であるマーク グッドバーンは次のように述べています。「KPMGの業界に関する深い専門知識、セクターとビジネスモデルの将来に焦点を当てたインサイト、ツール、メソドロジーおよびテクノロジーは、クライアントがデジタル化する世界で競争力を維持するために事業の変革や既存事業の保護に直面する際に、クライアント志向で戦略強化を支援し、企業間の業務を調整します。こうした需要がアドバイザリー全体での力強い成長の礎となりました」
KPMGのアドバイザリー能力は、アナリストの間で引き続き評価され、2019年にKPMGはサイバーセキュリティと人工知能、デジタル変革管理およびコーポレートサービス、ならびにKPMG Powered EnterpriseおよびKPMG Connected Enterpriseを含むクライアントの変革アジェンダの中心となる分野における25の主要な評価でリーダーにランク付けされました。
2019年度のKPMGのメンバーファームの総収入
地域別収入(単位:億米ドル)
地域 | 2019年 |
2018年 | 現地通貨ベースでの成長率(%) | 米ドルベースでの成長率(%) |
---|---|---|---|---|
アメリカ |
117.2 |
111.0 | 6.6% | 5.6% |
アジア太平洋 | 51.4 |
48.8 | 9.3% | 5.3% |
欧州・中東・ アフリカ |
128.9 | 129.8 | 4.7% | (0.7%) |
合 計 | 297.5 |
289.6 | 6.2% |
2.7% |
ファンクション別収入(単位:億米ドル)
ファンク ション |
2019年 | 2018年 | 現地通貨ベースでの成長率(%) | 米ドルベースでの成長率(%) |
---|---|---|---|---|
監査 | 111.8 | 111.5 | 3.7% |
0.3% |
税務 | 66.2 |
63.4 | 7.8% |
4.4% |
アドバイザリー | 119.5 |
114.7 | 7.9% |
4.2% |
合 計 | 297.5 |
289.6 | 6.2% |
2.7% |
※本プレスリリースにおける数字はすべて米ドル建です。増収率に関するすべての数字は特別な記載がない限り現地通貨ベースです。
※10億米ドルで報告された2019年度および2018年度の収入は、それぞれの会計年度の平均為替レートで換算しています。
※業界分析では、KPMGの標準的なセクター分類以外で報告された収入を除いています。前年度の数字は2018年度のセクターの再分類を反映するために再表示しています。
※現地通貨ベースでの成長率は、2019年度および2018年度の両方に2019年度の為替レートを適用することにより、一貫性を維持しています。
※法務サービスは、SEC監査クライアントや法律で禁止されている場合には提供されないことがあります。
KPMGインターナショナルについて
KPMGは、監査、税務、アドバイザリーサービスを提供するプロフェッショナルファームのグローバルネットワークです。世界147ヵ国のメンバーファームに約219,000名のプロフェッショナルを擁し、サービスを提供しています。KPMGネットワークに属する各メンバーファームはそれぞれが法律上独立した組織体であり、スイスの組織体であるKPMG International Cooperative(“KPMG International”)に加盟しています。日本におけるメンバーファームは、次のとおりです。有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人、KPMGコンサルティング株式会社、株式会社KPMG FAS、KPMGあずさサステナビリティ株式会社、KPMGヘルスケアジャパン株式会社、KPMG社会保険労務士法人、株式会社KPMG Ignition Tokyo