CSRDのライフサイエンス業界への導入:ハードルと推奨行動

2023年に企業サステナビリティ報告指令(CSRD)が発効されました。ライフサイエンス業界は規制産業であり、ステークホルダーが多いため、CSRD導入においてハードルが多くあります。指令の概要を整理し、企業がすべき6つの推奨行動を提案します。

2023年に企業サステナビリティ報告指令(CSRD)が発効されました。規制産業であるライフサイエンス企業がすべき6つの推奨行動を提案します。

ライフサイエンス企業はどのようにEUのサステナビリティ報告要件に対処しているか

「今世紀末までに1.5℃目標を達成する可能性は低下しつつある」。先頃、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、2023年気候変動報告書でこのように警告しました。そのため、さらなる地球温暖化を防ぎ、地球の生態系と人類への影響を軽減するために、今こそ、より強い対策を講じることが一層重要になっています。

ESGの重要な牽引役としての企業サステナビリティ報告指令

企業サステナビリティ報告指令における重要なステップは、ESG(環境、社会、ガバナンス)のアプローチに沿った経済の変貌です。2023年初めに、重要なESG要件であるEUの「企業サステナビリティ報告指令」(CSRD)が施行されました。この指令が目指すのは、企業の年次報告書の基本的要素としてESGを導入することです。
ライフサイエンス業界は複雑であり、高度に規制され、多くのステークホルダーが関与しているため、CSRDの導入には乗り越えなければならないハードルが数多くあります。関連ある品質の高いサステナビリティ関連データをさまざまな情報源(サードパーティを含む)から収集すること、欧州サステナビリティ報告基準に準拠した報告プロセスを実施すること、堅牢なESGリスク管理戦略を開発および実行することなどが挙げられます。

バイエル、メルク、UCBから得られる興味深いインサイト

CSRDの導入には、ライフサイエンス業界にとって多くの課題があり、それら課題への対応が必要となります。KPMGの専門家は、本レポートのなかで、CSRDの内容とライフサイエンス分野の企業への影響について説明しています。
また、3つのESG分野に関する業界のトピックについては、バイエル社、メルク社、UCB社のESG担当者とともに論じています。
このように本レポートでは、ビジネス価値や持続可能性のポジティブな成果を生み出す目的志向の企業への変革のための触媒として、CSRDがどのように機能するかを示しています。また、終わりには6つの主要な推奨行動を提案しています。

当該レポート全文は、Navigating CSRD Reporting in Life Sciences - KPMG Belgium(原文PDF/英語)よりご覧ください。

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