「評価損益に対応する担保差入(collateralised-to-market)」契約における変動証拠金請求(変動マージン・コール)の支払額に関連するキャッシュ・フローの分類(IAS第7号)―IFRS-ICニュース
IFRS解釈指針委員会ニュースー「評価損益に対応する担保差入契約における変動証拠金請求(変動マージン・コール)の支払額に関連するキャッシュ・フローの分類(IAS第7号)」については、2024年11月のIFRS-IC会議において審議された内容を更新しています。
IFRS解釈指針委員会ニュースー「評価損益に対応する担保差入(collateralised-to-market)」契約における変動証拠金請求(変動マージン・コール)の支払額に関連
Article Posted date
21 January 2025
概要
委員会は、変動マージン・コールの支払額に関連するキャッシュ・フローをキャッシュ・フロー計算書上でどのように表示するかについて、質問を受け取りました。質問の事例は以下のとおりです。
企業は、例えば以下の目的で、将来の所定の時点にあらかじめ定められた価格でコモディティを購入または売却する契約を締結します。
- 予想される使用の必要に従ってコモディティを受け取るため
- コモディティ価格の変動に対してヘッジするため
- 売買目的
このような契約は、通常3年以内の満期を有し、現物決済または現金による純額決済が可能です。また、以下の両方に該当します。
- 集中清算ー新たな契約が締結された後に、中央清算機関を通じて決済を行うために、当該契約の各相手方は中央清算機関に更改される。
- 「評価損益に対応する担保差入」-当該契約の存続期間中、各相手方は、当該契約の公正価値の変動に基づく日次の支払を行うか、または支払を受ける(変動マージン・コールの支払額)。これらの変動マージン・コールの支払額は、「評価損益に対応する決済(settled-to-market)」契約における契約の一部決済とは異なり、現金担保の移転を表す(それゆえに、「評価損益に対応する担保差入」契約である)。
ステータス
委員会の暫定決定
委員会は、2024年6月の会議において、収集した証拠によれば、当該質問事項による広範な影響は想定されないため、本件に対処するための基準設定プロジェクトを作業計画(アジェンダ)に追加しないことを暫定的に決定しました。
その後の検討状況
委員会は、2024年11月の会議で、2024年6月に公表された暫定的なアジェンダ決定に寄せられたフィードバックを検討し、アジェンダ決定を確定させる結論に達しました。本アジェンダ決定の内容は、IASBの2025年1月の会議で検討されたうえ、IASBが反対しなければ、IFRIC Update(2024年11月)の補遺として同月に公表される予定です。