Article Posted date
05 October 2023
国際情勢や社会的構造の変化によってサプライチェーンの変化が余儀なくされ、日本では第三国もしくは国内に新工場を建設する動きが起きています。新工場は、最新技術を適用したスマートファクトリーとして建設される指向が強く、セキュリティリスクへの対処が課題となっています。
本稿では、新工場建設時に考慮すべきセキュリティ施策について解説します。
目次
国際情勢、社会的構造変化によって生じたサプライチェーンにおける課題
日本企業におけるサプライチェーン再構築を目的とした第三国、国内への新工場建設
スマートファクトリーにおけるセキュリティリスク
スマートファクトリーでは、さまざまなデバイスをネットワークに接続し、蓄積したデータを分析することでクラウド、AI、ロボットなどの最新テクノロジーを活用します。レガシーな工場と比較して、ERP、SCMなど情報系との通信、クラウド、リモートなど外部との通信等、ネットワークの接続が多岐に渡るためサイバー攻撃の標的になりやすく、かつさまざまなデバイスがネットワークに接続するために、被害を受けた場合は操業に直接的なインパクトを与えます。
日本では、経済産業省から「工場システムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン Ver.1」が発行されました。ガイドラインでは業界団体や企業が自ら対策を企画・実行するにあたり、参照すべき考え方やステップを「手引き」として示して、必要最小限と考えられる対策事項として脅威に対する技術的な対策から運用・管理面の対策までを明記しています。本ガイドラインでは、リスク分析を通じて業界・業種の事情に応じたガイドラインを作成されるなど工場へのセキュリティ対策が立案・実行されることで、製造業全体のセキュリティの底上げが図られることを目指しています。
新工場に求められるセキュリティ・バイ・デザイン
KPMGのサービス紹介
関連サービスとして以下の支援を行っています。
執筆者
KPMGコンサルティング
シニアマネジャー 牛越 達也