現在の市場と地政学上の問題を考慮した「自己使用」の例外の適用(IFRS第9号、IFRS第7号)-IFRS-ICニュース

IFRS解釈指針委員会ニュース -「現在の市場と地政学上の問題を考慮した「自己使用」の例外の適用(IFRS第9号)」については、2024年5月における公開草案の公表に関して内容を更新しています。

「現在の市場と地政学上の問題を考慮した「自己使用」の例外の適用(IFRS第9号)」については、2023年7月のIASB会議において審議された内容を更新しています。

委員会は、物理的な引渡しを伴うエネルギー購入契約へのIFRS第9号2.4項(いわゆる「自己使用」の例外)の適用に関する要望書で寄せられた以下の質問について議論しました。

  • 物理的な電力購入契約(フィジカルPPA)期間中、引渡し時に企業が消費不能となるのが不可避な時期に電力を市場売却せざるを得ない場合、「自己使用」の例外を適用できるか。
  • 現在の経済的及び地政学的な環境により企業が節電努力を行った結果、あらかじめ物理的な供給を確保し価格を固定する先渡契約の一部が不要となり企業が電力供給業者との間で純額決済を行った場合、IFRS第9号2.6項(b)の純額決済する慣行を有していると判断されるか。
  • 電力購入契約で供給されるエネルギー量が確約されておらず、企業の需要を上回る供給量が市場で売却される可能性がある場合、「自己使用」の例外を適用できるか。

2023年6月の委員会からの提案を受けて、IASBはIFRS第9号を修正する狭い範囲の基準設定に着手し、2024年5月8日に、公開草案(ED/2024/3)「再生可能電力に関する契約(IFRS第9号及びIFRS第7号の改訂案)」を公表しました。本公開草案の提案内容は、ポイント解説速報(2024年5月22日)をご参照ください。

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