ポイント
- 消費者は価格の上昇を実感し、支出の増加を予測している。
- 約50~60%の消費者が、SNSを通じて商品を購入している。
- 消費者の3人に2人は、多少なりともメタバースに馴染みがある。
- コロナ禍前と比較して、消費者のアパレル支出は減少している。
1.ソーシャルメディア
Facebookは依然として最も使用頻度が高いSNSプラットフォームであり、次にInstagram、Pinterest、TikTok、Snapchatが続きます。約50~60%の消費者が、SNSプラットフォームの推奨広告によって、あるいはSNSプラットフォームから直接、商品を「ときどき」「よく」あるいは「いつも」購入すると述べています。TikTok はSNS広告の影響力が最も強く、ミレニアル世代の75%、Z 世代の64%での購入につながっています。SNS経由で購入する消費者は商品リサーチを行うために企業ウェブサイトや商品レビューを検索し、米国製の製品を好み、口コミに頼る傾向があります。
2.VRデバイスとメタバース
消費者の3人に2人は、多少なりともメタバースに馴染みがあると回答しています。この割合は高所得者ほど高く、年齢が高くなるにつれてその割合が少なくなっています。全体では30%の消費者がバーチャルリアリティ(VR)デバイスを所有していますが、男性、Z世代、ミレニアル世代、世帯収入が10万~19万9000ドルの回答者の所有率は35~56%でした。また40%以上の回答者が子どもにVRデバイスを購入しています。50%近くの回答者が「メタバースは、友人と直接会うのと同じくらい有意義な交流の場を提供できる」ことに同意し、40%以上の回答者が「メタバースで友人と関わることは、普通の自然な交流方法である」と考えています。
3.消費者支出の最新動向
消費者は、2022年はほとんどの商品カテゴリーで2021年よりも支出が増えると予測しています。少なくとも半数は全カテゴリーにわたって過去6ヵ月間に値上がりしたと感じており、支出の増加予想は、価格上昇に関連していると考えられます。価格が上昇したと最も多くの回答者が感じていたのは、食料品・雑貨(回答者の80%が価格上昇を実感)、外食(同73%)、パーソナルケア製品(同68%)でした。2021年のオンライン支出の割合はすべての商品カテゴリーで35~45%となりました。消費者は、必需品の全カテゴリーに加えて外食、アパレル、娯楽/メディアのカテゴリーのオンライン支出が、この先数ヵ月にわたり増えると考えています。
4.アパレル
回答者の3分の1は、アパレル支出額は2022年も低水準が続き、2019年より少なくなると予測しています。少なくなると予測した回答者の52%が、その理由をコロナ禍前に比べて外出が減ったためとしています。コロナ禍以降、すべての年齢・収入層で、オンラインで衣料品を購入する消費者が増え、2022年の消費に占めるオンラインショッピングの割合は、2021年よりは低下するものの、2019年の水準よりは高いと予測されます。過去3ヵ月間にオンラインで衣料品を購入した消費者の過半数が、初めての店ではなく、以前に実店舗で購入した経験がある店から購入しています。
5.ショッピング施設
わずかな地域差はあるものの60%以上の消費者が、店舗で買い物することに安心感があると回答しています。屋外型ショッピング施設と屋内型ショッピング施設のどちらを選ぶかについては、消費者の好みに偏りは見られませんでしたが、気候による地域差がありました。消費者は1ヵ所の施設で買い物を済ませたいと考えており、50%以上の人が、店舗数を基準にショッピング施設を選ぶと回答しています。また消費者の85%が、自宅から10マイル(約16キロメートル)未満の距離にあるショッピング施設を好んでいます。
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