【開催報告】5G/Beyond 5Gにより実現する循環型社会への期待と課題

5G/Beyond 5G等のテクノロジーを活用した循環型社会を形成するために、今、取り組むべき課題と施策は何なのか、需要・供給・行政の視点から造詣の深い講師をお招きし、2022年8月8日(月)にライブ配信を実施しました。

5G/Beyond 5G等のテクノロジーを活用した循環型社会を形成するために、取り組むべき課題と施策は何か、需要・供給・行政の視点から造詣の深い講師にお話しいただきました。

昨今の不安定な世界情勢、感染症によるパンデミック、増加し続ける自然災害などの外部環境の変化から、社会における通信が担う役割は、単なるインフラではなく、通信が途絶えれば、生命の存続にかかわるライフラインの位置づけになったといっても過言ではありません。このようなVUCA時代においては、従来の新自由主義による大量消費型社会から新しい資本主義による循環型社会への変換が求められ、5G/Beyond 5Gはそのイネーブラーとしての役割が期待されています。加えて、SDGsやESGとともに、循環型社会や循環型経済といった、言葉を耳にすることが多くなってきましたが、5GやBeyond 5Gが作りだす将来像も、持続可能な循環型社会である必要があります。

循環型社会の実現に向けたステークホルダーとしては、5G/Beyond 5Gを利用する需要側、とテクノロジーを提供する供給側、そして需要と供給のマッチングを支援するという、3つの立ち位置があります。ライブ配信では、需要と供給のマッチング支援という視点で、日本政府がリードするBeyond 5G新経営戦略センター長をされている東京大学大学院工学系研究科 森川 博之教授、テクノロジーを提供する供給視点で富士通株式会社 ネットワーク&セキュリティサービス事業本部 後藤 知範本部長、5G/Beyond 5Gを利用する需要視点で特定非営利活動法人 滋賀県医療情報連携ネットワーク協議会 永田 啓常任理事からご講演をいただきました。

さらにパネルディスカッションでは、KPMGジャパン テクノロジー・メディア・通信セクター 統轄パートナー 山根 慶太がファシリテーターとなり3名の講師とともに活発な議論が展開されました。

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5G/Beyond 5Gへの向き合い方

5G/Beyond 5Gへの向き合い方

5G/Beyond 5Gへの向き合い方

東京大学大学院工学系研究科 教授 Beyond 5G新経営戦略センター
センター長 森川 博之 氏

洗濯機の発明は、新たな家電市場を作るとともに、家事の労働負担を大きく減らした社会的なイノベーションでした。それだけではなく、簡単に洋服が洗えるようになったことで、人々は毎日、服を着替えるようになりました。そのため、衣類市場が一気に拡大したのです。しかしおそらく洗濯機が登場した時に、これからアパレルがチャンスだと思った人はほとんどいないでしょう。

5G/Beyond 5Gの登場は、この洗濯機の登場と似ているのではないでしょうか。

今の5Gはよちよち歩きです。しかし10年後には5Gの通信網は出来上がり、サービスは普及するでしょう。そして、私たちが今はまだ気づいていないさまざまな新しい市場が立ち上がってくるはずです。

その時にサプライヤーとなっているためには、今から土俵に上がっている必要があります。それではどのようなスタンスで土俵に上がり、5G/Beyond 5Gに向き合っていくべきなのでしょうか。本稿では、東京大学大学院工学系研究科 森川 博之教授にご講演いただいた内容をお伝えします。

デジタルテクノロジーが実現するサステナブルな社会 ~5G/Beyond 5Gが切り拓く世界を目指して~

富士通株式会社 ネットワーク&セキュリティサービス事業本部
本部長 後藤 知範 氏

今、多数の企業が優先的な経営課題として、環境、社会、経済のサステナビリティに取り組んでいます。富士通が経営層に対して行ったリサーチでも、60%の企業がこの2年間でサステナビリティの優先度が上がってきていると答えています。富士通でも「サステナビリティ・トランスフォーメーション」と称し、持続可能性を高め、環境、社会、経済により良いインパクトを与えるようビジネスの変革を進めています。

一方、高齢化による人材不足や異常気象など顕在化する社会課題は増える一方です。こうした課題に対して富士通では、テクノロジーがサポートする未来はどうあるべきかという4つのテクノロジービジョンを掲げて取り組んでいます。そのなかから、リアルとデジタルが融合し誰もが自分の可能性を最大化できる「ボーダレス・ワールド」、不確実な未来のシナリオをデジタルでシミュレーションしビジネスや社会のレジリエンスを構築する「ダイナミック・レジリエンス」を取り上げ、富士通が実現しようとする未来と5G/Beyond 5Gがそこで果たす役割、また富士通の取組みの現在地点について、富士通株式会社ネットワーク&セキュリティサービス事業本部本部長の後藤知範氏にご講演いただいた内容をご紹介します。

デジタルテクノロジーが実現するサステナブルな社会 ~5G/Beyond 5Gが切り拓く世界を目指して~

デジタルテクノロジーが実現するサステナブルな社会
~5G/Beyond 5Gが切り拓く世界を目指して~

日本の医療/ヘルスケア 現状の問題点と解決策 ~5G/Beyond 5Gへの期待~

日本の医療/ヘルスケア 現状の問題点と解決策 ~5G/Beyond 5Gへの期待~

日本の医療/ヘルスケア 現状の問題点と解決策
~5G/Beyond 5Gへの期待~

特定非営利活動法人滋賀県医療情報連携ネットワーク協議会 
常任理事 永田 啓 氏

日本の医療のIT化は十分に進んでいるでしょうか。現代の医療は、電子カルテ、先端医療機器、地域医療連携、AI等が導入され、かなり進んでいると感じている人が多いかもしれません。しかし実態は、先進の環境が整っているのは都市部の大病院のみで、都市部と地域の医療格差は拡大しているという課題があります。

地域の病院は効率の悪さから、医療者不足、医療の高度化、高齢化医療へのシフト、建物の老朽化など様々な課題を抱え、経済的負担が増しており、IT化の導入は後回しになっています。しかし5G/Beyond 5Gはそれらの問題を解決する重要な要素の一つになるかもしれません。

滋賀県医療情報連携ネットワーク協議会では、5G/Beyond 5Gを地域医療や、災害時医療に導入するための実証実験を行いました。様々な課題はありましたが、セキュアな情報ネットワーク、高速・低遅延な通信網により、遠隔医療や災害時の緊急医療が大きく進歩する可能性があることがわかりました。本稿では、その実証実験の詳細と今後への期待について、特定非営利活動法人滋賀県医療情報連携ネットワーク協議会常任理事の永田啓氏にご講演いただいた内容をご紹介します。

パネルディスカッション:2030年代に期待される社会像の実現に向けた5G/Beyond 5Gへの期待と課題について

モデレーター:KPMGジャパン テクノロジー・メディア・通信セクター 
統轄パートナー 山根 慶太

パネラー:
東京大学大学院工学系研究科 
森川 博之 教授
富士通株式会社 ネットワーク&セキュリティサービス事業本部 
本部長 後藤 知範 氏
特定非営利活動法人 滋賀県医療情報連携ネットワーク協議会 
常任理事 永田 啓 氏

世界中で今、5G/Beyond 5Gを活用する実証実験が行われており、日本でもその機運は高まっています。しかしそのテクノロジーは未成熟であり、5G/Beyond 5Gを活用したモノやサービスの社会実装はまだ本格展開まで進んでいるとは言えないのが現状です。5G/Beyond 5Gのテクノロジーとインフラが整うのは2030年代になると予測されています。その時、日本企業が主体となって持続可能な循環型社会を実現するために、私たちは今何を掲げ、どのような体制を作り、どのようなトライをしていけば良いのでしょうか。そうしたトライのなかで想像される課題はどのようなもので、どのように乗り越えていけば良いのでしょうか。モデレーターと3名の講師で、パネルディスカッションを行いました。

パネルディスカッション

パネルディスカッション

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