メキシコ:専門サービス提供者が行うINFONAVIT報告システムのアップデート

本ニューズレターでは、INFONAVIT(労働者住宅基金)への報告に関わるシステムのアップデートを解説します。

本ニューズレターでは、INFONAVIT(労働者住宅基金)への報告に関わるシステムのアップデートを解説します。

本ニューズレターでは、2021年4月23日に官報公布された、専門サービス提供者に義務付けられているINFONAVIT(労働者住宅基金)への報告に関わるシステムのアップデートを解説します。これは先週(2022年5月9日付)のニューズレターで解説したIMSSのICSOEシステムに類似した、当局に対する活動報告レポートの改正、アップデートです。

KPMGメキシコによるスペイン語版ニューズレターのリンクは、以下をご参照ください。

Flash: Infonavit | Reporte sin actividades ante el Sist - KPMG México (home.kpmg)

昨年2021年度のメキシコ制度改正において最も大きなものの1つといえる、労働法およびその他関連法(税法関連規則、社会保障関連法等)改正は、労働者の人材派遣サービスを原則禁止とするものであり、多くの企業に大きな影響を与えています。一方、当該改正において専門サービスとみなされる業務を提供する個人、会社に関しては、STPS(メキシコ労働社会保障省)が導入しているプラットフォームREPSEにおいて自己の基礎情報や提供するサービス等の情報登録を行い、STPSからの認可を受けることで、専門サービスの提供が継続して認められています。

当該認可専門サービス提供者は自己の行うサービス遂行において、労働法、税法規定においてもさまざまな要件を満たす必要があり、その中で、INFONAVIT法上においては、専門サービスの契約内容の概要や当該契約を遂行するために派遣する社員の情報などを定期的にINFONAVITに対して報告することが義務付けられています。この報告はINFONAVITによって導入されたプラットフォームSISub(El Sistema de Informacion de Subcontratacion)にて、電子的に行う必要があります。

SISub報告システムの概要とアップデートについて

SISub(El Sistema de Informacion de Subcontratacion )とは、INFONAVITが導入したプラットフォームの名称であり、認可専門サービス提供者はこのプラットフォームを通して、自社が提供する専門サービスに関する契約内容の概要や当該業務を遂行するために派遣する社員の情報などを定期的に報告する必要があります。当該報告は年3回要求され、その対象期間と報告のスケジュールは以下のとおりです。このスケジュールは、IMSSでの報告プラットフォームであるICSOEと同タイミングになります。

  1. (報告対象期間)1月から4月→(報告期日)5月17日まで
  2. (報告対象期間)5月から8月→(報告期日)9月17日まで
  3. (報告対象期間)9月から12月→(報告期日)翌年1月17日まで

今回のアップデートによって、報告するレポートのタイプは以下の3つに分かれることとなります。

  • Informe sin actividades:報告対象期間において報告すべき新規契約が締結されていない、あるいはすでに報告した契約がまだ完了していない場合
  •  Informes de contratos :報告対象期間において報告すべき新規契約がある場合
  •  Informes con datos subsecuentes (de contratos informados):過去に報告が行われている契約の完了または当該契約内容に変更が生じた場合

INFONAVITの当該規定については、2021年8月10日に発信した「<人材派遣法改正>INFONAVITに関するガイドラインの公表について」を併せてご参照ください。

メキシコ:<人材派遣法改正>INFONAVITに関するガイドラインの公表について - KPMGジャパン (home.kpmg)

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