IPOマーケットレポート(12/2~12/13)

東証グロースに4社が新規上場しました。

東証グロースに4社が新規上場しました。

1.直近のIPOの状況

上場日 会社名 事業内容 市場 主幹事 売上高 公開価格 初値
時価総額
監査法人 経常利益 初値
12/4 TMH 半導体製造装置部品の販売・修理サービスおよび半導体製造装置の買取・売却支援 東G SBI 1,747  1,500 7,568
トーマツ ▲ 354 2,128
12/9 インフォメティス スマート・リビング、エネルギー・マネジメントサービス等を展開するエナジー・インフォマティクス事業 東G みずほ 923 1,080 4,829
太陽 ▲ 72 993
12/12 ユカリア 医療法人の経営支援、高齢者施設の運営・紹介、コンタクトレンズの製造・販売等 東G SBI 18,055 1,060 37,033
Mooreみらい 1,853 975
12/13 ラクサス・テクノロジーズ ブランドバッグのサブスクリプション型シェアリング事業 東G みずほ 2,252 281 10,929
FRIQ 503 426

※売上高・経常利益は、直前期の数値。また、単位は、売上高・経常利益・時価総額は百万円、公開価格・初値は円で記載。
※国際財務報告基準(IFRS会計基準)により、財務諸表を作成している会社は経常利益に代えて税引前当期利益を記載。
※市場区分については、東G(東証グロース)を表示。

2.IPO市場の概況

東証グロースに4社が新規上場しました。

12月4日に東証グロースに上場したTMHは、半導体製造装置部品の越境ECプラットフォームを展開しています。越境ECサイト「LAYLA-EC」は、200社以上のグローバルサプライヤーネットワークを構築し、31万点を超える部品を扱っています。顧客の調達担当者が全世界の在庫情報をリアルタイムで可視化でき、安定的な調達経路を提供している点を強みとして、国内半導体工場の50%以上が登録しています。また、同社のエンジニアが国内外のサプライヤー等と協業することで、前工程を中心とした半導体製造装置に関してさまざまなソリューションを提供しています。こちらの初値は公募価格を約41.9%上回りました。

12月12日に東証グロースに上場したユカリアは、同社および連結子会社10社で構成され、病院の経営支援を中心に介護施設の紹介・運営等のヘルスケア関連事業を展開しています。経営難に陥っている病院の経営支援を行う医療経営総合支援事業では、経営コンサルティングから診療報酬債権のファクタリングや、不動産のセール&リースバックによる資金支援等、自社のバランスシートを活用した支援を強みとしています。また、介護施設の入居相談・施設紹介と介護施設の運営を行うシニア関連事業、コンタクトレンズの製造・販売を行う高度管理医療機器事業を展開しています。こちらの初値は公募価格を約8.0%下回りました。

12月13日に東証グロースに上場したラクサス・テクノロジーズは、ブランドバッグのサブスクリプション型シェアリングサービス「ラクサス」を展開しています。月額9,800円で好みのブランドバッグを1つ選択し、ユーザーは交換自由・使い放題で楽しむことができます。2024年9月末時点で有料会員数は約2万人で推移しています。同社は高級ブランドバッグを4万点以上保有、専門スタッフがメンテナンスして長く良好な状態を維持しています。ユーザーがレンタル中のバッグを購入可能なサービスや、市場価値に応じて国内外のリユースショップやオークションなどで販売もしています。同社は2019年10月にアパレル大手のワールドに買収され、成長資金などの支援を受けて、今回の上場を果たしました。こちらの初値は公募価格を約51.6%上回りました。

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3.市場別IPO社数(上場承認公表ベース:年初からの累計)

(12/13上場承認公表分まで)

合計 東証プライム 東証スタンダード 東証グロース その他※
86社 4社 13社 64社 5社
シェア 4.7% 15.1% 74.4% 5.8%

※その他:名証ネクスト、福証Qボード、札証アンビシャスの集計

4. 初値騰落率(平均)の推移(直近2年間の四半期ベース)

IPOマーケットレポート(12/2~12/13)

※直近四半期(24年4Q)については、2024年12月13日時点の新規上場社数を記載し、初値騰落率については(初値-公開価格)/公開価格にて算出した、各四半期の新規上場会社の初値騰落率の平均値を記載。

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