IPOマーケットレポート(10/6~10/17)
東証プライムに1社、東証スタンダードに2社、東証グロースに2社、名証ネクストに1社の合計6社が新規上場しました。
東証プライムに1社、東証スタンダードに2社、東証グロースに2社、名証ネクストに1社の合計6社が新規上場しました。
1.直近のIPOの状況
2. IPO市場の概況
東証プライムに1社、東証スタンダードに2社、東証グロースに2社、名証ネクストに1社の合計6社が新規上場しました。
10月15日に東証スタンダードに上場したライオン事務機は、同社および連結子会社5社で構成され、文具・事務用品、オフィス家具、事務機器の製造・販売を主に展開しています。小売店やパートナー企業に対する卸売や、大企業向けの直接販売に加えて、自治体・教育委員会を通じて公立学校向けにICT機器の販売および保守業務を提供しています。商社とメーカー機能を併せ持ち、オフィス空間の設計・施工をパートナーと共同提案するなど、働く環境全体を支えるソリューション事業も展開しています。なお、同社は大塚商会の持分法適用関連会社として上場しました。こちらの初値は公募価格を約76.0%上回りました。
10月17日に東証プライムに上場したテクセンドフォトマスクは、同社および連結子会社13社で構成され、半導体製造の前工程で使われるフォトマスクの製造・販売事業をグローバルに展開しています。世界を代表する半導体メーカーやファウンドリー企業を主要顧客として、自社生産を除く外販フォトマスクの市場ではトップシェア推移しています。分業化が進む半導体業界に最適化するため、顧客の工場の近くで生産拠点を配置し、即納と安定供給を実現するローカルサプライモデルを採用しています。同社はTOPPANグループから吸収分割により事業を継承する会社として、2022年4月に設立されました。なお、同社のIPOに際しては、承認前届出方式を採用したグローバルオファリングに加えて、カタール投資庁(QIA)による親引けを実施しています。こちらの初値は公募価格を19.0%上回り、2025年の国内IPOでは3番目の規模となりました。
10月17日に東証グロースに上場したユーソナーは、データベースマーケティング支援事業を展開しています。独自に約1,250万拠点を網羅する日本最大級の法人データベース「LBC(Linkage Business Code)」を構築し、効率的な営業活動を促進する顧客データ統合ソリューションをSaaSで展開しています。顧客データのクレンジング・名寄せ・統合を自動化し、大手の顧客管理や営業支援システムなどと強固に連携を図ることで営業成果の向上支援に加えて、自社データだけでは見えにくい新たな市場機会の発見や法令対応やガバナンス強化にも活用されています。こちらの初値は公募価格を17.5%上回りました。
3.市場別IPO社数(年初からの上場承認公表ベース)
4.初値騰落率(平均)の推移(直近2年間の四半期ベース)
以上
執筆者
あずさ監査法人
グロース・サポート事業部 古口 長一郎