IPOマーケットレポート(1/13~2/7)

東証グロースに1社、名証ネクストに1社の合計2社が新規上場しました。

東証グロースに1社、名証ネクストに1社の合計2社が新規上場しました。

1.直近のIPOの状況

上場日 会社名 事業内容 市場 主幹事 売上高 公開価格 初値
時価総額
監査法人 経常利益 初値
2/3 バルコス バッグ等の皮革商品の販売、Webメディアの運営等 名N フィリップ 3,858 1,400 1,674
新月 120 1,401
2/5 技術承継機構 製造業の譲受、譲受企業の経営支援 東G SBI 9,327 2,000 23,295
太陽 926 2,700

※売上高・経常利益は、直前期の数値。また、単位は、売上高・経常利益・時価総額は百万円、公開価格・初値は円で記載。
※国際財務報告基準(IFRS会計基準)により、財務諸表を作成している会社は経常利益に代えて税引前当期利益を記載。
※市場区分については、東G(東証グロース)、名N(名証ネクスト)を表示。

2.IPO市場の概況

東証グロースに1社、名証ネクストに1社の合計2社が新規上場しました。

2月3日に名証ネクストに上場したバルコスは、同社および連結子会社8社で構成され、バッグ、財布等を中心とした企画・販売をするライフスタイル提案事業を主力に展開しています。日本のデザインチームがサンプルを企画し、中国の自社工場でサンプル製作することで、製品化の期間短縮を実現しています。価格や納期および品質に応じて国内外の最適な生産協力工場へ本生産を依頼しています。通販番組や新聞・雑誌・WEBメディア等で販促をして、ECおよびコールセンターで注文を受けるビジネスモデルが基軸になっています。また、ファッション関連メディアの運営やインフルエンサーマーケティングを展開するメディアクリエイティブ事業にも注力し、事業買収を活用して多角化を図っています。こちらの初値は公募価格を約0.1%上回りました。

2月5日に東証グロースに上場した技術承継機構は、中小企業の技術を次世代に繋ぐミッションを掲げ、製造業を中心とした事業のM&Aによる譲受と、譲受企業の経営支援を行う連続買収企業です。技術力のある高収益企業を前提として、後継者や人材採用および海外展開等の経営課題を抱える中小メーカーを譲受しています。譲受後に移行期間を設けて後継者として人材育成するとともに、ITを活用した業務効率化、人材採用や新規事業の支援などを実施しています。同社は買収ファンドとは異なり譲受企業の売却は行わず、経営の自主独立性を重視した事業運営を行い、バリューアップすることで企業グループの収益性を高めています。2019年に薄膜材料の開発・製造および冷間鍛造を行う豊島製作所を譲受したのを皮切りに、多様な保有技術と事業領域の企業群の譲受を実施しています。こちらの初値は公募価格を35.0%上回りました。

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3.市場別IPO社数(上場承認公表ベース)

(2/7上場承認公表分まで)

合計 東証プライム 東証スタンダード 東証グロース 名証ネクスト
5社 0社 0社 4社 1社
シェア 0.0% 0.0% 80.0% 20.0%

4.初値騰落率(平均)の推移(直近2年間の四半期ベース)

IPOマーケットレポート(1/13~2/7)

※直近四半期(25年1Q)については、2025年2月7日時点の新規上場社数を記載し、初値騰落率については(初値―公開価格)/公開価格にて算出した、各四半期の新規上場会社の初値騰落率の平均値を記載。

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