Market Check!:セクター別EV/EBITDA倍率トレンド
ハード中心からソフト中心のセクターまで、6セクターをピックアップして、日米中の主要市場のマーケット・マルチプル定点観測データを提供します。
ハード中心からソフト中心のセクターまで、6セクターをピックアップして、日米中の主要市場のマーケット・マルチプル定点観測データを提供します。
Article Posted date
25 April 2022
M&A市場を計る マーケット・マルチプル動向
M&Aは企業の成長戦略を実現していく上で重要なツールであり、日本企業による国内M&A、クロスボーダーM&Aは共に増加を続けています。
自社の属するセクターのみならず、近年加速するクロスセクターのM&Aに関する参考情報としてもお役立てください。
セクター別 EV/EBITDA倍率推移チャート:日本
Points!
直近での株式市場の低迷を受け、日米中とも企業価値倍率の低下傾向が続いている。
原油価格の高騰もあり、日本・中国の「エネルギー・公益事業・通信」セクター倍率は堅調だが、他セクターは全般的に弱含み。
ウクライナ情勢等、経済の先行きが不透明な中、リスクマネーの供給が滞った場合、企業価値倍率の一層の低下も想定される。
セクター別 各国比較EV/EBITDA倍率推移チャート :日本・米国・中国
EV/EBITDA倍率
EV(企業価値)がEBITDA(利払前税引前償却前利益)の何倍かを示す指標
※本分析では、EVを時価総額+有利子負債総額で算出。EBITDAは直近12ヵ月の値。
分析対象銘柄数
<区分> | 日本 | 米国 | 中国 |
---|---|---|---|
エナジー・公共事業・通信 | 20 | 54 | 14 |
素材・資本財 | 111 | 94 | 74 |
自動車・耐久消費財 | 33 | 13 | 18 |
消費財・小売 | 62 | 50 | 27 |
IT・インターネット | 27 | 43 | 8 |
医薬・ヘルスケア | 28 | 65 | 36 |
算出方法
日米中の代表的な株価指数(JPX日経400:S&P500:CSI300)の構成銘柄について、GICS(世界産業分類基準)をもとにKPMGで定義した6セクター「エナジー・公益事業・通信」、「素材・資本財」、「自動車・耐久消費財」、「消費財・小売」、「IT・インターネット」、「医薬・ヘルスケア」に分類し、経年のEV/EBITDA倍率をチャート化しています。
データ出所
Capital IQ、Bloomberg