Market Check!:セクター別EV/EBITDA倍率トレンド
ハード中心からソフト中心のセクターまで、6セクターをピックアップして、日米中の主要市場のマーケット・マルチプル定点観測データを提供します。
ハード中心からソフト中心のセクターまで、6セクターをピックアップして、日米中の主要市場のマーケット・マルチプル定点観測データを提供します。
Article Posted date
20 April 2021
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2020年を通期で見れば、主要国における大規模な金融緩和と財政支出によるコロナ禍からの経済回復期待により、各市場とも株価の上昇基調が続いた。堅調な株価にともないEV/EBITDA倍率も上昇を続けた。
国別では日本企業の業績および株価の回復スピードが、中国や米国企業に比べ相対的に鈍い傾向が見られた。
20年4Qの米国の“自動車・耐久消費財”のEV/EBITDA倍率の急上昇は、同期よりテスラ社が構成銘柄に含まれたことが要因とみられる。
セクター別 各国比較EV/EBITDA倍率推移チャート :日本・米国・中国
EV/EBITDA倍率
EV( 企業価値)がEBITDA(利払前税引前償却前利益)の何倍かを示す指標
※本分析では、EVを時価総額+有利子負債総額で算出。EBITDAは直近12ヵ月の値。
算出方法分析対象銘柄数
<区分> | 日本 | 米国 | 中国 |
---|---|---|---|
エナジー・公共事業・通信 | 17 | 57 | 16 |
素材・資本財 | 107 | 93 | 68 |
自動車・耐久消費財 | 34 | 14 | 15 |
消費財・小売 | 63 | 52 | 25 |
IT・インターネット | 24 | 43 | 8 |
医薬・ヘルスケア | 26 | 63 | 31 |
算出方法
日米中の代表的な株価指数(JPX日経400:S&P500:CSI300)の構成銘柄について、GICS(世界産業分類基準)をもとにKPMGで定義した6セクター「エナジー・公益事業・通信」、「素材・資本財」、「自動車・耐久消費財」、「消費財・小売」、「IT・インターネット」、「医薬・ヘルスケア」に分類し、経年のEV/EBITDA倍率をチャート化しています。
データ出所
Capital IQ、Bloomberg