欧州主要国における税務調査の傾向とその対応-第1回 ドイツにおける税務調査の現状
欧州主要各国の税務調査およびCOVID-19影響下の税制救済措置に関する連載です。第1回はドイツの税務調査の現状を解説します。
欧州主要各国の税務調査およびCOVID-19影響下の税制救済措置に関する連載です。第1回はドイツの税務調査の現状を解説します。
この記事は、月刊「国際税務」2020年7月号に掲載したものです。
発行元である国際税務研究会の許可を得て、あずさ監査法人がウェブサイトに掲載しているものですので、他への転載・転用はご遠慮ください。
COVID-19による影響は、欧州の経済活動においても甚大な影響を与えており、欧州各国における雇用維持のための経済対策等をはじめ、税務の面においても様々な救済措置が講じられるところとなり、多くの変化を迫られています。
欧州における経済環境の変化が著しい中において、それに合わせてEU各国における税務実務対応も変わりつつあると考えられます。とりわけ、税務調査における対応については各国の方針、税制を踏まえた特色、傾向といったものが存在し、欧州各国に子会社を展開する国際企業グループにおいて、近年、税務ガバナンス体制構築への意識も徐々に高まっていることから、税務調査における各国の対応状況どの情報を把握しておくことは、非常に有意義であると思われます。
今回、上述のような状況を踏まえ、EU諸国、とりわけドイツ、オランダ、イタリア、UK、フランス、スペイン、ベルギー、ハンガリー、チェコにおける税務調査対応等について、KPMGグローバルネットワークを活用して、取り纏めることとしました。
主に、各国における法人税、恒久的施設(Permanent Establishment)、移転価格税制及びVATに関する税務調査手続きの概要、最新の税務調査に関する各国の動向に加えて、これまでにない経済影響を与えつつあるCOVID-19の影響に対処するための各国における税制面での救済措置の概要を取り纏め、情報の提供を行う予定です。欧州主要国におけるこれらの税務情報が、今後の国際企業グループにおいて有益なものとなれば幸いです。
第一回にあたる本稿では、ドイツの税務調査の概要を解説し、対象となる税目や調査の頻度に関する理解をすすめ、各税目における税務調査の手続や準備、実査の状況、税務調査の現状をご紹介します。
詳細につきましては、下記のダウンロードPDFをご参照ください。
執筆者
KPMG税理士法人
パートナー
河崎 元孝(監修)
Meijburg&Co.
GJPシニアマネージャー
宮本 健一(監修)
KPMGドイツ
CTSシニアマネージャー
神山 健一