2021年の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による巨大な影響から回復しつつあります。中国は、新型コロナウイルスの感染拡大防止に成功し、2020年では世界主要国のうち唯一プラス成長を達成した国となったのみならず、2021年も全体的に回復の基調を維持しました。
2022年に向けて、新型コロナウイルス感染症が収束に向かう中、マクロ政策がより柔軟かつ的確になるにつれて、中国経済の回復が続き、回復の原動力も徐々に外需主導から内需主導へ移行していくと予想されます。中国経済の成長率は、2021年に8.0%増、2022年に5.2%増となる見込みです。成長を続ける2022年の中国経済において、10のマクロ動向に注目すべきであると考えます。これらのマクロ動向を理解することにより、企業は市場の発展方向を把握し、よりよいビジネスチャンスを獲得することができます。この10のマクロ動向は以下の通りです。
1. 新型コロナウイルス感染症と感染予防対策は依然として景気回復のペースの決定的な要因
2. CPIとPPIとの格差が縮小し、中国のインフレ圧力は全体的に制御可能に
3. 消費回復が続き、新国産品の台頭が加速
4. 科学技術革新およびグリーン・トランスフォーメーション（GX）を巡る製造業投資が急成長
5. 不動産規制が続く中、市場・経済情勢の安定化が主要な政策目標
6. 輸出の伸びが鈍化し、貿易黒字が縮小
7. 海外直接投資が高水準で推移し、対外直接投資が着実に成長
8. ESGへの注目度が高まり、CO2削減措置の組織・制度の一層の強化
9. サプライチェーン構築において、レジリエンスとリスク対応力をより重要視
10. 世界経済は、国・地域によって景気回復が異なる
CN Version:2022年宏观经济十大趋势展望
EN Version:Ten macroeconomic trends in 2022