合併(amalgamationまたはmerger)とは、2つ以上の会社の資産、権利、特権、負債、および債務を、1つの存続会社に統合する法的手続のことを指します。合併手続が完了すると、合併の対象会社は別々の企業として存在しなくなり、存続会社だけが存続することとなります。
香港会社の合併は、会社条例(the Companies Ordinance、 第622章)の下で、裁判所の認可を必要としない合併手続を利用することにより、費用対効果が高く、かつ簡便な方法で実施することができます。そのため、裁判所の認可を必要としない合併は、企業グループが香港でのグループストラクチャーやビジネスを合理化する際の一般的な手段として利用されています。
本稿では、香港会社の合併の要件・手続の概要と検討すべき事項を概説します。