香港税務局との初ユニラテラルAPAの締結
香港税務局との初ユニラテラルAPAの締結
香港タックスアラート - 第1回, 2019年1月
香港税務局(IRD)は、初めてユニラテラル事前確認(香港内APA)を、KPMGの主要クライアントとの間で締結した。当局はこれまでも条約締結国との間にバイラテラル(二国間)APAを結んだ事はあったが、香港内APAの締結は前例がないため、今回のケースは大きな意義がある。
当該クライアントは、香港の法人納税者であり、グループ全体の移転価格(TP)ポリシーの構築およびそのレビューを長年にわたりKPMGに依頼していた。当時はまだ成立していなかったTP法案の制定を見据え、当該クライアントは、主要グループ企業が創出した価値を、より正確に反映できる健全なTPポリシーを策定することを目的に、当該グループにおける関連者間取引のレビューを積極的に実施した。その後、ロイヤリティ及びサービスに係る報酬額の取り決めについてユニラテラルAPAをIRDに申請した。KPMGは、新たに定められたTPポリシーがより健全であり、バリューチェーンにおける各々グループ企業による貢献をより適切に反映している旨をIRDに立証するために、詳細な分析およびテクニカルサポートを提供した。IRDは、過去のAPAの経験および蓄積してきた専門知識を基に、評価期間を通じて非常に協力的な姿勢で当該案件を厳密に分析評価を行った。IRDとKPMGの間で多くの論点について協議が行われた後、KPMGのクライアントが提出したAPAの申請が受理され、香港における初めてのユニラテラルAPAの締結となった。
Connect with us
- Find office locations kpmg.findOfficeLocations
- kpmg.emailUs
- Social media @ KPMG kpmg.socialMedia