KPMGコンサルティング、路線バスの運行ルートの最適化に向けた支援サービスの提供を開始
GPSなど地理空間データとAIの強化学習技術活用により、利用者の移動需要・運行時間短縮などの要因を総合的に考慮し最適な運行ルート導出を支援します。
GPSなど地理空間データとAIの強化学習技術活用により、利用者の移動需要・運行時間短縮などの要因を総合的に考慮し最適な運行ルート導出を支援します。
KPMGコンサルティング株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:関 穣、田口 篤、知野 雅彦、以下、KPMGコンサルティング)は、地図やGPS(全地球測位システム)などの地理空間データとAI(人工知能)の強化学習技術を併用し、地域公共交通を支える路線バスの運行ルートの最適化に向けた支援サービスの提供を開始しました。
近年、地域公共交通を取り巻く環境は急速に悪化しています。特に地方部では、少子高齢化の進行により自家用車を利用できない高齢者の移動手段確保が喫緊の課題となっている一方で、路線バスの運営事業者は運転手不足や収益性の低下により、サービス提供の維持が困難な状況に直面しています。路線バスの運行見直しは、地域の実情に精通した担当者による手作業での検討が中心であり、膨大な移動需要や複雑な制約条件を総合的に考慮することが困難で、地域住民の移動実態を定量的に把握し、複雑な条件下でも最適な運行ルートを導出できる新たな手法が求められています。
この度、KPMGコンサルティングは、KPMGジャパンで国内外のモビリティに関わる研究・調査を行う「KPMGモビリティ研究所」、およびKPMGジャパンのアドバイザリー領域におけるデータ&テクノロジーのセンターオブエクセレンス機能を担う株式会社KPMGアドバイザリーライトハウス(本社:東京都千代田区)と連携し、地図やGPSなどの地理空間データとAIの強化学習技術を併用することで、利用者の移動需要や運行時間の短縮など、複雑に絡み合うさまざまな要因を総合的に考慮して最適な運行ルートの導出を支援します。
【サービス概要】
- 移動需要の可視化および推計
移動需要のデータとしてGPSデータを活用し、時間帯別・移動手段別のODデータ(出発地から目的地までの移動実績データ)を取得して、多く見られる移動パターンを、顕在需要として可視化します。また、鉄道や自動車など他の移動手段による移動需要から、路線バスへの転換の可能性を潜在需要として考慮するため、ODデータを基に粒度の細かい行動ログを分析して移動と滞留の主要なパターンを抽出し、路線バスがカバーすることができる移動需要として特定します。
- 運行ルートの最適化
AIの強化学習アルゴリズムを活用し、現時点のバス停から次の行き先として任意のバス停を選んだ際、カバーされる移動需要および所要時間を考慮した経済的価値を算出する仕組みを構築します。これにより、移動需要の満足と運行時間の短縮を満たすとともに、運行エリアの拡大や車両台数の増大、時間・エリア、乗車定員等の制約など、変化する移動需要の状況に応じた最適な運行ルートを割り出すことが可能となります。
【サービスの詳細はこちら】
KPMGコンサルティングについて
KPMGコンサルティングは、KPMGインターナショナルのメンバーファームとして、ビジネストランスフォーメーション(事業変革)、テクノロジートランスフォーメーション、リスク&コンプライアンスの3分野から企業を支援するコンサルティングファームです。戦略策定、組織・人事マネジメント、デジタルトランスフォーメーション、ガバナンス、リスクマネジメントなどの専門知識と豊富な経験を持つコンサルタントが在籍し、金融、保険、製造、自動車、製薬・ヘルスケア、エネルギー、情報通信・メディア、サービス、パブリックセクターなどのインダストリーに対し、幅広いコンサルティングサービスを提供しています。
KPMGアドバイザリーライトハウスについて
KPMGアドバイザリーライトハウスは、KPMGジャパンのアドバイザリー領域におけるデータ戦略、データサイエンス、デジタルインテリジェンスをコアとしたセンターオブエクセレンス機能として、プロフェッショナルサービスの強化および高度化を通じ、社会の価値向上を支援します。
KPMGモビリティ研究所について
「KPMGモビリティ研究所」は、KPMGインターナショナルの各関連研究グループと連携し、社会構造の変化を1つの切り口=モビリティで捉えて産業横断的に研究しています。国内外のモビリティにかかわる動向の情報収集や調査研究、モビリティ関連分野の専門家の育成、内外の知見に関する情報発信、そして将来的に産学官連携のハブとしての役割を果たしながら、日本のモビリティ発展に寄与することを目指しています。