ドイツ:商法における会社区分の基準値の引上げ法案

会社の規模に応じた小会社、中会社、大会社の区分に関する閾値をそれぞれ約25%引き上げる法案が政府与党により進行中です。

会社の規模に応じた小会社、中会社、大会社の区分に関する閾値をそれぞれ約25%引き上げる法案が政府与党により進行中です。

すでに2023年12月22日に発信されているドイツ連邦財務省案と比較すると、わずかな変更に留まっています。この基準は、欧州議会およびEU理事会指令を実施すべく2023年12月21にEU官報により公表された会社区分に基づいています。

このEU規則の導入により、2023年度に遡及しての適用が可能となりました。本来は第4次事務手続き簡素化草案のなかで検討されていた基準額の引上げ案は、草案から分離され個別により迅速に実施されることとなります。

閾値の変更は下記の通りです。

  • 小会社上限:
    貸借対照表総額:600万ユーロ→750万ユーロ、売上高:1,200万ユーロ→1,500万ユーロ
  • 中会社上限:
    貸借対照表合計:2,000万ユーロ→2,500万ユーロ、売上高:4,000万ユーロ→5,000万ユーロ
  • 極小会社上限:
    貸借対照表合計:35万ユーロ→45万ユーロ、売上高:70万ユーロ→90万ユーロ
  • 連結規定:
    • 商法293条1項1号に基づく規模別免除規定(グロス方式)
      貸借対照表合計:2,400万ユーロ→3,000万ユーロ
      売上高:4,800万ユーロ→6,000万ユーロ
    • 商法293条1項2号に基づく規模別免除規定(ネット方式)
      貸借対照表合計:2,000万ユーロ→2,500万ユーロ
      売上高:4,000万ユーロ→5,000万ユーロ

新しい基準額は、2023年12月31日以降に開始するすべての会計年度に適用されます。

また企業は、2022年12月31日以降に開始する会計年度についても、新基準の早期適用を選択できます。

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