1.エネルギーおよび電力事業者にとってのオポチュニティ
人々と投資が集まる都市は、効率的かつ柔軟性のあるユーティリティネットワークを利用した脱炭素化プロジェクトの実証プロジェクトに最適な環境です。エネルギーおよび電力事業者は、都市のネットゼロ実現において重要な役割を担っており、新たな製品やサービスの開発が期待されています。
2.ネットゼロ・アーバン・プログラム(NZUP)の概観
都市の脱炭素化に向け、商用化の実現に向けたスケールアップ(規模化)やさらなるイノベーションが求められています。従来のアプローチでは財務面の重要性が優先されたため、脱炭素化を確実に実現する取組みが不足するという「溝」が生じています。今般のNZUPは、テクノロジーとパートナーシップを通じて、課題、ソリューション、資本との間の「溝」を埋めることをミッションとしています。実現には、新しいビジネスモデル、共同投資、統合的な計画、強力な官民パートナーシップが必要です。水道・電力およびエネルギー事業者がその橋渡し役となり、都市の課題に取り組むことが期待されています。
3.インフラ投資家
都市のネットゼロ実現には、インフラ投資家からの外部資金が必要です。インフラ投資家の投資対象として適切なプロジェクトを組成するうえで、5つのDに着目することが重要です。
- 意思決定(Decision-making)
- リスク軽減(De-risking)
- リスクの分散(Distributing)
- データ(Data)
- プロジェクトの実行(Delivery)
4.低中所得国の課題
今後、低中所得国は世界の他の地域よりも急速に都市化が進むことが予測されています。しかし、低中所得国の約7億5,900万人は電力を利用できておらず、これらの都市人口の70%は水や公衆衛生等の都市サービスを十分に利用できない状況です。低中所得国が急速な都市化に対応するには、発電・送配電システム、水道・下水ネットワークや持続可能な交通・輸送インフラなどの物理的インフラ整備に、優先的に取り組む必要があります。
5.コラボレーションへの呼びかけ
ネットゼロの都市環境の実現には、都市、水道・電力・エネルギー事業者、イノベーター、投資家、市民の協力が必要です。KPMGは、都市の機能が目標の実現に影響を与えると考えており、NZUPは、これらステークホルダー全員が団結して行動することを呼びかける取組みです。
私たちKPMGとネットゼロを実現させましょう。
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