メキシコ:2022年度税制改正の概要(第2回)-Dictamen Fiscal

本ニューズレターでは、2021年11月12日に連邦政府より官報公布された2022年度税制改正項目のうち、Dictamen Fiscalについて解説します。

本ニューズレターでは、連邦政府より官報公布された2022年度税制改正項目のうち、Dictamen Fiscalについて解説します。

本ニューズレターでは、2021年11月12日に連邦政府より官報公布された2022年度税制改正項目のうち、Dictamen Fiscalについて解説します。今回の改正により、一定の収益要件を充足した企業はDictamen Fiscalを提出しなければならなくなり、他の項目と比較して、企業への影響が大きい改正項目となります。

目次

  1. Dictamen Fiscalとは
  2. 対象者
  3. 提出期限
  4. 税務当局による調査(Dictamenを提出する納税者のメリット)
  5. 監査人の責任
  6. 当該改正の論点

1.Dictamen Fiscalとは

Dictamen Fiscalとは、一定規模以上の企業に適用される公認会計士(以下、監査人という)による税務監査のことを指します。当該税務監査を受ける企業は、税務計算の妥当性や会計帳簿と明細の整合性、未払税金や納税の状況等が監査人により検証されることになります。その結果、税務監査報告書および添付書類一式(情報申告書)がデータとして所定の期日までに税務当局(SAT)に提出されることになります。

2.対象者

現行においては、一定の要件を充足した企業に与えられたオプションという位置づけでしたが、今回の改定により、一定の要件(前年度の税務上の収益が1,650,490,600MXN以上)を充足した企業には提出義務が生じます。

また、上記の要件を充足しない企業であっても、次の一定の要件(現行と同様)のいずれかを充足している企業は提出することを選択できます。

  • 前年度の収益が122,814,830MXN超の企業
  • 前年度の総資産が97,023,720MXN超の企業
  • 前年度に月平均300人以上の従業員を雇用している企業

※2020年度分提出のための数値基準となります。金額が変動する可能性がある点にご留意ください。

3.提出期限

現行の提出期限は、翌年度の7月15日が原則でしたが、今回の改定により、翌年度の5月15日となり、早期化されることとなります。

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