株主との対話-コーポレートガバナンスとIR/SR活動の今後(前篇)

2015年6月に適用開始となったコーポレートガバナンス・コードにより、IR/SR活動に求められる役割が劇的に変わります。資本コストの低減を通じて企業価値の顕在化による適正株価の実現は、IR/SR活動の命題であり、機関投資家がコーポレートガバナンスに求めるのは「株主資本コストを上回るリターン」です。

2015年6月より適用開始となったコーポレートガバナンス・コードにより、IR/SR活動に求められる役割が、これまでのIR/SR担当者から企業経営者のそれへと、劇的に変わろう ...

今回導入されたコードでは、これらを敷衍(より詳しく解説)して、「株主との対話」の重要性を謳っており、IR/SR活動を通じていかに株主資本コストを引き下げるのか、いかにマーケットが求める期待(リターン)に応えていくのかが「株主との対話」における最重要課題となっております。

本稿では、2回にわたりコーポレートガバナンスにおける「株主との対話」について解説致します。第1回目の本稿では、「株主との対話」の核となるIR/SR活動の意義と長期投資家がコーポレートガバナンスにおいて求めるリターンと企業価値との関係について解説致します。

内容

  1. IR/SR活動の意義=資本コストの低減と企業価値の顕在化
  2. コーポレートガバナンスの目的とIR/SR活動の位置付け
  3. 資本コストと企業価値評価の関係

執筆者

有限責任 あずさ監査法人
アドバイザリー本部
グローバル財務マネジメント
IR/SRアドバイザリー担当
シニアマネジャー 土屋 大輔

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