IRSがAnnouncement 2014-38を公表 -年内にIGAを調印できなかったIGA実質的合意国のステータスを明確化
12月1日、米国内国歳入庁(IRS)は、Announcement2014-38を公表し、FATCA政府間合意(IGA)を実質的に合意した国・地域が、2014年中にIGAを調印できなかった場合の取扱いを明確化しました。
12月1日、米国内国歳入庁(IRS)は、Announcement2014-38を公表し、FATCA政府間合意(IGA)を実質的に合意した国・地域が、2014年中にIGAを ...
Announcement2014-38によると、当該IGA実質的合意国が可及的速やかにIGAを締結する断固たる決意(”firm resolve”)を示した場合には、2015年1月1日以降も実質的合意国としてのステータスを維持できるとされています。
2014年12月31日以降のステータス継続についての経緯
FATCAの実施を目的として、IGAのModel1とModel2が2012年に公表されました。
2014年6月30日までにIGAを実質的に合意し、2014年12月31日までに調印する国・地域で活動している外国金融機関(FFI)のFATCA上のステータスに関して、FFIおよび他のステークホルダーに確実性を与えるために、Announcement 2014-17が既に発出されていました。
2014年7月1日時点で、101の国・地域(うち48件は調印済、残り53件は未調印)がIGA締結国と同様に取扱われていました。
Announcement2014-38公表時のIRSによる説明のとおり、IGAに実質的に合意しながら、未調印である国・地域が多数存在していることから、すべてのIGA実質的合意国がIGA締結国と同様に取り扱われるためには2014年12月31日までに調印しなければならないとする要件の実現が、実際には困難であるとの懸念が表明されています。
Announcement 2014-38によると、IGAに実質的に合意しながら未調印である国・地域は、可及的速やかにIGAを締結する断固たる決意(”firm resolve”)を示すことを条件として、2015年1月1日以降も実質的合意国としてのステータスを維持できるとされています。
2014年12月31日以降、米国財務省は、IGA実質的合意国のステータスを継続するかどうか評価した上で、月次でIGA実質的合意国リストの見直しを行います。
2014年6月30日以降に実質的に合意されたIGAについて
Announcement 2014-38には、2014年6月30日以降IGAに実質的に合意した国・地域に関する指針も示されています。
また、11月30日時点におけるIGA実質的合意国として、以下の国が追加されました:
Model1:
- アンゴラ
- カンボジア
- ギリシア
- バチカン市国
- アイスランド
- カザフスタン
- モントセラト
- フィリピン
- トリニダード・トバゴ
- チュニジア
Model2:
- マカオ