Announcement 2014‐1の公表-FFI登録サイトの更新等
米国内国歳入庁(IRS)は、Announcement 2014-1を公表し、FATCA登録用ウェブサイトの更新、およびFATCA施行スケジュールにおける重要な日程に、変更がないことを表明しました。
米国内国歳入庁(IRS)は、Announcement 2014-1を公表し、FATCA登録用ウェブサイトの更新、およびFATCA施行スケジュールにおける重要な日程に、変更が ...
Article Posted date
10 January 2014
主要な日付は、以下の通りです。
- 2013年8月19日:
金融機関がFATCA登録用ウェブサイトにアクセスし、口座作成や登録情報の入力が可能になった日。2013年8月19日以降に入力されたすべての情報は、登録システムに自動的に保存され、FATCAアカウントに紐付けられる。 - 2013年12月21・31日:
登録用ウェブサイトが、年末処理の影響を受ける日。金融機関は、口座作成、および登録情報の追加、修正を行うための既存アカウントへのアクセスが不可に。 - 2014年1月1日:
ウェブサイトでのFATCA正式登録開始日。2014年1月1日より前にウェブサイトに情報を登録した金融機関は、仮登録として取り扱われており、提出したものとはみなされていない。登録を行っている全ての金融機関は、アカウントに再度アクセスし、必要であれば登録情報を修正した上で、参加FFIとして登録するのであればFFI契約書に合意し、最終版として登録情報を提出しなければならない。
2014年1月1日以後に登録情報を提出した全ての金融機関は、その後に登録したステータスを取り消す場合、再度、そのアカウントにアクセスし、(GIINが未発行であれば)その登録を削除し、(GIINが発行済であれば)登録をキャンセルする必要がある。
他の重要な更新事項
- IRSと米国財務省は、FFI契約の最終版を2014年1月1日より前に公表する予定。
- QI(適格仲介人)、WP(源泉徴収外国パートナーシップ)、およびWT(源泉徴収外国トラスト)契約の最終版は、2014年初に公表される予定。QI、WPまたはWTとしてステータスを更新する全ての金融機関は、登録プロセスにおいて、それぞれのステータスを選択する必要がある。QI、WPおよびWT契約の最終化前に当該ステータスを選択した全てのQI、WPまたはWTは、2014年6月30日時点で有効であり、かつ2014年7月1日より前にGIINを受領するQI、WPまたはWT に適用される条項の更新条件を受け入れたものとみなされる。但し、QI、WPまたはWTは、適用される契約条件に基づいて通知することによって、いつでもそのステータスを終了することができる。
- 2014年4月25日:
初回FFIリストへの掲載を希望する、全ての金融機関が登録を最終化する期限。 - 2014年6月2日:
IRSにより初回FFIリストが掲載される日。
GIIN検証の要件
FFIリストによるGIIN検証は、モデル1報告金融機関が受取人である2015年1月1日より前の支払いに関しては必要とされていません。したがって、モデル1報告金融機関は、2014年1月1日以後に登録し、GIINを取得することが可能ですが、2015年1月1日までにFFIリストに掲載されるための期日である、2014年12月22日頃まで登録する必要はありません。
金融業界の会議におけるIRSの発言
IRS高官は、最近のフォーラムで発言し、以下の通り、重要な更新事項を伝えました。
- FATCAの施行スケジュールは、延期されない。
- 源泉徴収、および新規口座開設時の確認手続きは、2014年7月1日に開始され、追加延期は想定されていない。
- 様式ドラフトはすでに公表されており、最終版も2014年1月または2月には準備できる予定。
- 米国内国歳入法第3・61章(既存の源泉徴収)と第4章(FATCA)の調整するための一連のガイダンスは、2014年初には公表される予定。
KPMGのコメント
追加延期の可能性に関する政府高官の最近の発言は、関係者を動揺させています。全ての要件が確定してから18-24ヵ月の準備期間が必要であることを明確に示している膨大な業界からの意見にも関わらず、米国財務省とIRSは、これまで通り6ヵ月の準備期間を前提として導入を進めているようです。Announcement 2014-1によれば、6ヵ月の準備期間はさらに短くなっています。もし米国政府が現在の施行スケジュールに基づいてFATCA導入を進めるのであれば、どのように関係機関がスケジュール通りFATCA遵守を実現すればよいのかは、明確ではありません。