ステークホルダーとともに創るサステナブルな未来
KPMGジャパン 共同チェアマン 山田 裕行、知野 雅彦
(左)知野 雅彦、(右)山田 裕行
ここ数年、世界各地で戦争や紛争が勃発し、格差の拡大などによる社会の分断も深刻さを増しています。そうしたなか、すべての人が幸せに暮らせるようになるためには、私たちに何ができるのか−−。KPMGはその問いを常に自らに投げかけながら、グローバルで「Inspire Confidence. Empower Change.(社会に信頼を、変革に力を)」というPurpose(存在意義)の実現に向けて行動しています。
日本においては、「クライアント」「社会」「構成員」というステークホルダーとともに、公正な社会の実現と経済発展に貢献することを目指して事業に邁進しています。ビジネスを通じて私たちが日々、実感しているのは、ステークホルダーのESG(環境、社会、ガバナンス=企業統治)に対する関心がますます高まり、課題解決の要望はより多様で複雑になっているということです。
私たちはそうしたステークホルダーの声に真摯に耳を傾けながら、KPMGジャパンの強みである「人材」「ナレッジ」「ガバナンス」という資産を最大限に活かして、持続的な価値創造に挑んでいます。
具体的には、監査、税務、アドバイザリー業務を提供するそれぞれの組織とプロフェッショナルが「One Firm」として密に連携し、クライアントの課題解決に取り組んでいます。生成AI(人工知能)など先端テクノロジーを使ったDX(Digital Transformation)、環境対応をはじめとするSX(Sustainability Transformation)など、提供しているインサイトやサービスは多岐にわたります。専門性や事業規模などはさまざまですが、一貫して重視しているのは、不確実性が高まる世界において常に半歩先を照らすことでリスクを軽減し、クライアントが安心して価値創造に挑める環境をつくり出すことです。
そのためには、私たち自身が信頼される存在であり続けなければなりません。だからこそPurposeを重視し、自らを律して、公正で高品質な業務を提供するためにガバナンスを強化しています。そして、KPMGジャパンの構成員一人ひとりが、誠実で、高い知見とスキルを持ち合わせたプロフェッショナルであり続けられるよう、人的資本投資を拡充しています。
こうしたビジネスを通じた価値創造に加えて、私たちはより直接的にポジティブなインパクトを社会に与える活動にも取り組んでいます。その1つが、さまざまな組織やコミュニティーと連携したIDEの推進です。IDEとは、「インクルージョン、ダイバーシティ&エクイティ」の略称で、ジェンダーや障がい、教育環境などにかかわらず、誰もが等しく活躍できる社会の実現を目指す私たちのビジョンです。
こうしたESGに関わる取組みを、私たちはグローバルで「Our Impact Plan」という行動計画に基づいて実行しています。「Governance(ガバナンス)」「People(人材)」「Planet(環境)」「Prosperity(社会貢献)」という4つの領域に分けて進捗をモニタリングし、目指すべき方向とのギャップを埋める努力を続けています。
この度、日本での活動概要を皆様にご理解いただきたく、「KPMGジャパン Our Impact Plan 2024」として本レポートにまとめました。私たちがPurposeにどのような決意を込め、それに基づきどのような体制で価値創造に挑み、具体的な活動を進めているのかについて、要点をコンパクトに解説しています。
ぜひ、持続的な未来を創造するKPMGジャパンのストーリーをご覧ください。