都市は、そのリーダーが持続可能な影響と市民の福祉を優先し続ければ、アジア太平洋地域のコミュニティにとって最も強力な価値創出源となり得ます。
2023年10月、KPMGは「2023年アジア太平洋都市サミット&市長フォーラム:未来志向型都市の形成」の主要パートナーとなる機会を得ました。同サミットでは、域内171の都市から指導者が集い、都市の革新がどのように加速し持続的な影響をもたらすかについて議論がなされました。KPMGがファシリテートした市長フォーラムは同サミットのハイライトであり、出席者が市民に永続的な価値を提供するための戦略やインサイトを共有できる場となりました。
フォーラムの結果に基づいて、KPMGは都市のリーダーが市民に新しく革新的な形での価値を提供するための手助けとなるフレームワークを開発しました。
KPMGの「Cities of Value(価値創造都市)」フレームワーク
都市には、社会、経済、環境、ライフスタイル、文化を含むさまざな面で計り知れない価値を創造する力があります。KPMGの価値創造都市(Cities of Value)フレームワークは、都市のリーダーが、3つの柱となる戦略の実行を通じて、これらの価値を掘り起こすことができるよう設計されています。
信頼性、セキュリティ、データプライバシーに焦点を当て、市民の経験の向上や洞察力に富んだリソース配分、コネクティビティの確保を実現するためにデジタル技術とデータを活用する。
経済発展、コミュニティの結合、そして安全・ウェルビーイングの向上のために、活気ある空間、統合された交通網、包摂的な居住環境を育む。
将来にわたって市民に価値を提供しつづけるために、環境、社会、経済のあらゆる次元で適応性のあるレジリエントな都市基盤を構築する。
市民に対する持続可能な価値を実現する
先に挙げた柱となる戦略について、それらを実現するには、都市が醸成・促進すべき3つの重要な特性があります。これらの特性を有することが、長期間にわたる価値創出の後押しとなります。
市民のニーズを政策の検討やソリューションの設計、サービス提供にあたっての中心的な視点に据え、変容するニーズを理解することに対しての投資を行う。
政府や教育機関、民間企業、コミュニティグループと効果的な協力関係を築く。プログラム、プロジェクト、課題解決に共同で取り組み、多層的な価値、資金提供パートナーシップ、新たな収益源の獲得につなげる。
官民双方から提供される持続可能な資金調達・融資ツールを活用する。これにより、都市は新たなデジタル技術を活用した、物理的かつ持続可能なソリューションを提供することができる。
Shaping Cities of Value
The outcomes from the 2023 Asia Pacific Cities Summit & Mayor’s Forum
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