メキシコ:最低賃金の引上げ

2021年12月8日、国家最低賃金委員会(CONASAMI)は2022年の最低賃金(日額)を全国一律で22%引き上げる決議を発表しました。同改正は2022年1月1日から適用されるため、以下にその概要を解説します。

2021年12月8日、国家最低賃金委員会は2022年の最低賃金(日額)を全国一律で22%引き上げる決議を発表しました。

2021年12月8日、国家最低賃金委員会(CONASAMI)は2022年の最低賃金(日額)を全国一律で22%引き上げる決議を発表しました。同改正は2022年1月1日から適用されるため、以下にその概要を解説します。

また、本トピックに関連してKPMGが発行しているスペイン語版のニューズレター(Flash)も、必要に応じてご参照ください。

最低賃金の引上げ

メキシコの最低賃金は、一般最低賃金と北部国境地帯最低賃金の地域別に大別されており、下表の通り2022年の最低賃金(日額)を全国一律で22%引き上げることが決定されました。一般最低賃金は、現状の141.70MXPから172.87MXPへ、北部国境地帯最低賃金は、現状の213.39MXPから260.34MXPへと引き上げられます。

  一般最低賃金 北部国境地帯最低賃金
2021年 141.70MXP 213.39MXP
2022年 172.87MXP 260.34MXP
引上げ率 22% 22%


専門職に関しては、各カテゴリーごとに最低賃金が規定されており、今改正によって、それぞれの一般最低賃金は2021年のそれから、上表同様に22%引き上げられます。

AMLO政権下において最低賃金の大幅な上昇が毎年あることで、メキシコ労働者の賃金の底上げがなされています。特に北部国境地帯でオペレーションを行う日系企業においては、当該改正後の最低賃金が現在のワーカーへの賃金を超えてくるケースもみられ始めており、その場合は通常の給与改定のタイミングにかかわらず、法令改正にあわせた賃金引上げを行わなければいけなくなります。今後も引き続き当該最低賃金の上昇傾向は継続することが予想されるため、国境部以外の地域に所在する企業においても、今後の動向をより注視していく必要があります。

本ニューズレターは以下よりPDFにてダウンロードいただけます。

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