レジリエンスを高める~想定外に打ち勝つ組織づくりのために~
新型コロナウイルスの拡大など社会の不確実性を踏まえ、2017年に日経産業新聞に掲載したBCPの連載を改めて考察し再編集しました。
新型コロナウイルスの拡大など社会の不確実性を踏まえ、2017年に日経産業新聞に掲載したBCPの連載を改めて考察し再編集しました。
Article Posted date
11 September 2020
2 分:読了時間
本稿は、2017年後半に20回にわたり日経産業新聞に連載した「レジリエンスを高める」シリーズの原稿を再編集したものです。連載当時は2011年の東日本大震災の経験を踏まえ、また海外進出国での洪水などの被害を受けて、グローバルでのサプライチェーンをいかに維持・強化していくかが、レジリエンス経営の主題でした。また、そもそも「レジリエンス」という概念自体も、企業経営にとってはそれほど馴染みがなく、あったとしてもむしろ、人材管理の領域で主として用いられるものでした。
執筆当時においても、そのわずか2年半の間に、これほどまでに企業経営を取り巻く環境と、何よりもレジリエンス経営の重みが激変するとはまったく予想し得えませんでした。今般の新型コロナウイルス感染症の拡大は、企業経営の不確実性の1つの象徴またはきっかけに過ぎず、気候変動や地政学リスクなど、巨大な不確実性のうねりは第二第三の波となって企業経営を今後も脅かし続けることが確実視されています。
こうした現在の企業経営と事業環境の文脈から、本連載記事の重要性を再認識するとともに、改めての考察と示唆出しの必要性を踏まえて、今回こうして再編集を試みました。
不確実な時代を乗り切ることを目指す企業および企業経営に係る方々に対し、本稿が少しでもお役に立つことができれば幸いです。
目次
- グローバル企業を取り巻くリスクとレジリエンス
- レジリエンスを発揮できる組織とは?
- 有事の際と平時の違い
- 危機対応の基礎とISO22320
- 有事における経営者の心得(1)~意思決定は現場に落とせ~
- 有事における経営者の心得(2)~情報を経営者へ集中させる仕組みを作れ~
- 有事における経営者の心得(3)~経営者にしかできない判断がある~
- 有事における経営者の心得(4)~社員を守るのも経営者の役割~
- 有事における経営者の心得(5)~情報発信の重要性~
- グローバルサプライチェーンリスクマネジメントの重要性
- グローバルBCPの重要性
- サプライチェーンリスク管理の要諦「調達編」
- サプライチェーンリスク管理の要諦「生産編」
- サプライチェーンリスク管理の要諦「物流編」
- サプライチェーンリスク管理の要諦「販売編」
- 事業継続(BCP)成熟度に応じた事業継続訓練を
- 災害時の対応を可視化する災害時コミュニケーションツールとは
- 有事におけるリモートワークの活用
- 有事の際における広報戦略
- レジリエンスを向上させ想定外に打ち勝つ組織づくりとは
関連リンク
- レジリエンスを高める:思わぬ変化にも耐え得るレジリエンス経営を
※日経産業新聞に連載した記事の第1回目です。2回目以降の掲載時の内容もページ下のリンクからご覧いただけます。