ファーストセール(First Sale)
ファーストセールとは、輸入取引に関して複数の商取引が行われた場合、輸入者の購入価格の代わりに、最初に輸入国へ向けて輸出取引を行った際の価格(製造会社のファーストセール価格等)に基づいて、輸入国における関税評価額を決定する評価方法をいう。
ファーストセールとは、輸入取引に関して複数の商取引が行われた場合、輸入者の購入価格の代わりに、最初に輸入国へ向けて輸出取引を行った際の価格(製造会社のファーストセール価格等 ...
Article Posted date
01 July 2022
ファーストセールを用いて関税評価を行うことにより、関税評価額を低減することが可能となり、結果として関税負担額も軽減することが可能となるが、その適用にあたっては、(1)正当な売買であること、(2)輸入国に向けて輸出されたものであること、(3)独立企業間価格と同等の価格に基づく取引であること、(4)売買取引の全体の流れを文書により立証可能であることの4要件を満たす必要がある。
なお、ファーストセールによる関税評価は、従来、米国、欧州等で認められていたが、欧州では2016年5月1日の欧州連合関税法典(UCC)実施に伴い、同制度は廃止された一方で、米国では一般的に適用が認められており、米中追加関税による関税の増加を抑制する対応策の一つといわれている。