2023年を展望すると、中国は2023年もより積極的なマクロ経済政策を維持すると考えられます。12月6日の中央政治局会議では、積極的財政政策は強力かつ効果的に、穏健な金融政策は正確かつ強力に、産業政策は発展と安全の両立に、科学技術政策は自立と自己強化に、社会政策は国民の最低限度の生活の確保に焦点を当てる必要があると指摘しました。中国のマクロ経済環境は2023年に改善し、2023年のGDPは2022年の3.2%増から伸びが拡大し、5.2%増になることが期待されます。回復が進むにつれて、中国のマクロ経済は以下の10の重要なトレンドを示すと考えています。

1.マクロ経済の成長は加速するが、回復力は依然として弱い

2.新型コロナウイルス感染症対策の段階的緩和により、高齢者へのワクチン接種、医療資源の整備、世論喚起に注目

3.新型コロナウイルス感染拡大の沈静化に伴い、消費が改善され、貯蓄が消費の回復をけん引

4.ハイテク製造業、新エネルギーが投資の成長をけん引

5.経済を活性化させるマクロ経済政策を継続して、政策性・開発性金融商品による支援を強化

6.不動産市場は依然として低迷しているが、経済に対する悪影響は減少

7.世界経済の成長率は鈍化し、外需の低迷は輸出を圧迫

8.FRBの利上げペースは鈍化し、人民元為替レートと市場資本への圧力は弱まる

9.地政学は依然として複雑で不安定、企業はリスク対応策を考える必要がある

10.基礎研究開発の加速と国家安全保障体制の整備