リアルタイム監査実現に向けた取組み

あずさ監査法人は、2012年から監査のリアルタイム化に向けた取組みを開始し、監査現場への適用を順次拡大しています。監査のリアルタイム化は、監査関与先の連結・ERPシステムと連携して必要なデータを自動的に抽出するツール(ETLツール)を使用し、データ自動取得の頻度を上げること、かつ取得したデータの分析を自動化していくことによって実現します。

現在、監査関与先のデータを一括抽出して大量データでも高速処理し、かつそのデータに高度な知見のあるメンバーを配置し集中的に分析することで、監査のニーズに応じた多角的な分析を実現しています。

リアルタイム監査実現に向けた取組み

 

リアルタイム監査を可能とする自動データ取得(ETLツール)の実績

KPMGが開発・展開するETLツール「KPMG Data Extraction tool」は、我が国を含む約30ヵ国で既に展開され、リスク評価および実証手続等の監査手続に利用されています。グローバルにビジネスを展開する企業が親会社で関係会社のシステムを管理している場合は、親会社の監査人が当ツールを利用して関係会社のデータも抽出・分析し、その結果を関係会社の監査人に配布して監査を行っています。

現在あずさ監査法人では、多数の日本企業およびそのグループ会社(合計約100社)に対してETLツールを適用し、 監査のニーズに合わせて日次~四半期まで頻度を自在に設定してデータを取得し、監査現場で活用しています。

リアルタイム監査を可能とする自動テータ取得(ETLツール)の実績

 

ETLツールを活用した監査が被監査会社にもたらすベネフィット

ETLツールを活用した監査では、監査関与先のシステムと連携して自動取得したデータをもとに、仕訳(GL)分析、債権・債務(AR/AP)分析、販売(SD)分析、購買・在庫(MM)分析などの主要な財務分析メニューや、イベントログデータを活用したプロセスマイニングを実行します。

Overviewでの概要把握から明細レベルの深堀りまで、全母集団データを網羅的にさまざまな角度から分析することができるため、監査をより効果的かつ効率的に実施することができます。また、業務改善やコンプライアンス等に関連する新しい視点の気付きももたらします。

さらに、データを自動取得するため被監査会社が監査のために準備する資料を削減でき、監査対応の負担を軽減することが可能となります。

ETLツールを活用した監査が被監査会社にもたらすベネフィット

 

デジタル監査がもたらす新しい視点 - プロセスマイニング

プロセスマイニングによって業務フロー・プロセスを視覚化することで、網羅的・客観的に例外的なプロセス・取引を把握したうえで、ルールから逸脱した業務フロー・処理等を含むリスクの高いプロセス・取引を検知することが可能となります。また、分析結果の共有により、クライアント企業の業務プロセスの見直し、ガバナンスの向上に貢献します。

 

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